エアポート’80
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エアポート’80

1979年12月15日公開、113分、パニック
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ワシントンからモスクワに向かって飛行する超音速ジェット機を舞台に、数度の危機を無事に乗りこえるパイロットと乗客たちの姿を描くシリーズ4作目。製作はジェニングス・ラング、監督は「猫」のデビッド・ローウェル・リッチ。ジェニングス・ラングの原案を基にエリック・ロスが脚色。撮影はフィリップ・ラスロップ、音楽はラロ・シフリン、編集はドロシー・スペンサー、製作デザインはヘンリー・バムステッドが各々担当。出演はアラン・ドロン、スーザン・ブレイクリー、ロバート・ワグナー、シルヴィア・クリステル、ジョージ・ケネディ、エディ・アルバート、ビビ・アンデルソン、デイヴィッド・ワーナー、ジョン・デイヴィッドソン、アンドレア・マルコヴィッチなど。

ストーリー

米国のフェデレーション・ワールド航空会社が、米国初のコンコルドを購入。その第1号機がパリを飛びたち、ワシントンのダレス空港を目指していた。操縦するのは、フランス人のベテラン・パイロット、ポール・メトラン(アラン・ドロン)だ。このコンコルドは、ワシントンで乗客を乗せてから、プレ・オリンピックが開かれるモスクワまでの親善飛行が予定されている。美しいスチュワーデス、イザベル(シルヴィア・クリステル)はかつてのポールの恋人で、今回のフライトで、久しぶりに顔を合わせたのであった。ダレス空港では歓迎陣に混って“コンコルド反対”のデモ隊も出迎えており、滑走路まで入り込んで着陸を妨害しようとした。彼らのこの行動は、さっそく人気テレビ・キャスターのマギー・ウィーラン(スーザン・ブレイクリー)のニュース・ショーでも報道された。この夜の放送では、ハリソン産業の社長で、優れた科学者でもあるケビン・ハリソン博士(ロバート・ワグナー)を中心に、彼の会社が新型攻撃ミサイルの開発とテストに成功したというニュースも報道されていた。ハリソンはマギーの恋人でもあった。スポーツ担当のロバート(ジョン・デイヴィッドソン)は、訪米中のソ連親善スポーツ・チームを取材し、体操の花形スター、アリシア(アンドレア・マルコヴィッチ)の活躍ぶりを紹介した。実は、ロバートとアリシアは、愛し合う仲である。その夜、コンコルドの乗務員が宿泊しているホテルではポールとイザベルがよりを戻していた。そして、一方恋人ハリソンと別れてアパートに戻ったマギーのもとに、ハリソンの部下の1人が訪れ、ハリソン産業が武器の不法輸出を行なっているので、キャスターのマギーの口から、そのことを世間に暴いて欲しいと訴えた。はじめは信じなかったマギーも、その後に押し入った殺し屋が、訴える彼を殺し、マギーの命まで狙おうとしたことで本気になり、翌朝ハリソンに、そのことを確かめた。否定する彼だったが、マギーと.別れた後、腹心を呼び出し、事実である武器輸出の秘密が洩れかかっていることを告げた。Jレス空港で、マギーが証拠書類を手にコンコルドに乗り込んだのを見たハリソンは、その足で新型攻撃ミサイルのテスト基地に急ぎ、そのミサイル“バザード”の軌道を変え、乗客を満載したコンコルドを標的にした。コンコルドには、その日フェデレーション航空のチーフ・パイロット、ジョー・パトローニ(ジョージ・ケネディ)が乗り込み、ポールと機関士のピーター(デイヴィッド・ワーナー)の3人がコックピットに揃つていた。ハリソンの不正の証拠をにぎったマギーは、パリに到着次第、真相を発表する決心をしていたが、信じていた恋人の真の姿を知って動揺していた。空を突き進むコンコルドに、基地から発せられたミサイルが一直線につっ込んできた。それを目にしたポールは、危機一髪、機体をかわす。攻撃をプログラムされたミサイルは尚もコンコルド目がけて攻撃をくり返した。しかし、SOSの発信を受けてやってきた米空軍のF15迎撃戦闘機の救援で“バザード”を撃ち落とすことに成功。計画の失敗を知ったハリソンは、直ちにパリの腹心の部下に急報し、今度は国籍不明のスカイホークからコンコルドめがけてミサイルが発せられた。再び危機に立たされるコンコルドだったが、今度はパトローニが、鮮かな操縦桿さばきでこの危機をのりきった。こうして2度までもミサイル攻撃を受けたコンコルドはしかし、奇蹟的にパリのル・ブールジェ空港に着陸した。再び攻撃の失敗を知ったハリソンは、急遽パリにとび、マギーを説得し時間を稼いだ。一方、コンコルドは徹底した整備を受け、いよいよモスクワへと飛びたった。だが、ハリソンの部下に買収された空港の整備員が、キャビンのドアに細工をしたため客席の床に亀裂が走り、機体に不気味な振動が広がった。乗務員がその異常に気づいた時には、すでに床にはポッカリ大きな穴があき、機体は激しく揺れ、客席は混乱した。このまま飛行を続けることは不可能だと考えたポールとパトローニは、コンコルドをインスブルックの近郊の雪原に不時着させる決意をした。イザベルら乗務員の指示で、乗客は緊急着陸の姿勢をとり、雪原では、着陸のための準備に救援隊が全力をつくしていた。何度かバウンドを繰り返し、雪煙りが上がる雪原をコンコルドの鼻先がつっこみ、やがて静かに止まった。軽傷者はあったものの、コンコルドの乗客は一人のこらず無事に救出された。マスコミの取材を受けたマギーは、テレビカメラの前でハリソン産業の秘密をすべてぶちまけた。その中継放送を見ながら、遠いワシントンではハリソンがこめかみにピストルを当て静かに引金を引くのであった。

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作品データ

原題
Airport '80,The Concorde
製作年
1979年
製作国
アメリカ
配給
ユニヴァーサル=CIC
初公開日
1979年12月15日
上映時間
113分
製作会社
ジェニングス・ラング・プロ作品
ジャンル
パニック


[c]キネマ旬報社