カトリーヌ・ドヌーヴ
Miriam
現代のニューヨークを舞台に、何千年もの生命を保ち続けている女吸血鬼の恋を描く。製作はリチャード・A・シェファード、監督はこの作品が監督デビュー作にあたるCF畑出身のトニー・スコット(「ブレードランナー」の監督リドリーの弟)。「ウルフェン」の原作者ホイットリー・ストリーバーの原作を基にイヴァン・デイヴィスとマイケル・トーマスが脚色。撮影はスティーブン・ゴールドブラット、音楽はミシェル・ルビニとデニー・ジャガー、編集はパメラ・パワー、特殊メイク・アップはアントニー・クラヴェットと「トッツィー」のディック・スミス、美術はクリントン・カヴァースが担当。出演はカトリーヌ・ドヌーヴ、デイヴィッド・ボウイ、スーザン・サランドンなど。
ロック演奏が鳴り響くニューヨークの深夜のディスコ。踊り狂う若者たちに混って、変わった雰囲気をもつカップルがいた。黒い皮の服にサングラスをかけたミリアム(カトリーヌ・ドヌーヴ)とジョン(デイヴィッド・ボウイ)だ。彼らは、ある若いカップルを誘い出すと、自分たちのアパートへと連れ帰った。誘惑的な仕草でミリアムとジョンが、それぞれの男女を引寄せた瞬間、ぺンダントに仕かけたナイフが、若者たちの首を傷つけた。血にまみれ床に倒れる彼ら。ミリアムは、実は吸血鬼なのだ。何千年もの昔から生き続け、20世紀のアメリカに出現したのだ。彼女は不死の生命を保つためにその時代ごとに愛する者を見つけ、自分の仲間にしてその者にも永遠の生命を約束した。ジョンは18世紀のイギリスで見つけた恋人だった。そんなころ老化現象を研究している女医サラ(スーザン・サランドン)が、その画期的な研究技術で注目を集め、日夜、テレビなどで研究成果を報告していた。ある日、そのサラのことをテレビで知ったミリアムは彼女に興味を抱き、接近した。その頃からジョンに変化が起きていた。不老のはずの彼が老いはじめたのだ。不安を感じた彼は早速、サラの勤める病院に向かった。病院でサラに面会を求めるジョンに、しかし彼女は冷たかった。多忙を理由に、待ち続けるジョンをすっぽかした。サラを待つ間、15分、30分と、分刻みにジョンは老化していった。待ちきれなくて彼が帰ろうとした時には、白髪の老人になっていた。アパートに戻ったジョンを見てもミリアムは驚きはしなかった。彼女がジョンにしてあげられることは、安らかに葬ることだけだ。他の何人もの恋人たちと同じように……。「もう以前のように自分を愛してはくれないのか」と嘆きながら、ジョンは自らの生命を絶った。数日後、サラがミリアムの家にやって来た。以前からジョンとミリアムが気になっていたのだ。屋敷のクラシックだが、どこか異様な雰囲気に驚くサラ。女性から見ても魅惑的なミリアムに魅入られた彼女は、勧められるままにミリアムに身体を与えた。そして永遠の生命を約束するミリアム。しかし、恋人トム(クリフ・デ・ヤング)のいるサラには、それは異常なことに感じられた。逃げるようにその屋敷を去った彼女は、しかし、再びミリアムの元へ行きたくなる衝動を抑えることはできなかった。自分もすでに吸血鬼になりかかっている彼女は、再び屋敷に足を向けた。だが、苦悩しながらもサラはミリアムに立ち向かった。ナイフを手にした彼女はミリアムに切りつけた。その瞬間、屋根裏の数々の枢の中からミイラとなった過去の恋人たちが甦り、ミリアムを葬るのだった。
監督
原作
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撮影
音楽
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特殊メイク
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脚色
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