赤血球や白血球、血小板たちの役割は?体のことが楽しく学べる『はたらく細胞』図鑑
細胞を擬人化して描き、その斬新かつユニークな設定が大きな話題を呼んだ漫画「はたらく細胞」。同作とスピンオフ作品「はたらく細胞BLACK」の2作品を原作とする映画『はたらく細胞』が、ついに12月13日より劇場公開された。本作の舞台は人間の体内で、年中無休で“はたらく”細胞たちの奮闘を描いていく。W主演を務める赤血球役の永野芽郁、白血球(好中球)役の佐藤健をはじめ、豪華キャスト陣が熱演する細胞たちを紹介したい。
人間の体内の細胞、その数はなんと37兆個にもおよぶ。健康的な高校生の日胡(芦田愛菜)の体内では、今日も酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球(好中球)、そのほか無数の細胞たちが健康と命を守るために日夜全力で働いていた。一方、日胡の父親、茂(阿部サダヲ)は酒やタバコ、ジャンクフードが大好きで、不摂生な日々を過ごしている。そんな茂の体内は荒れ放題で、ブラックな労働環境に細胞たちも疲れ果てていた…。
体内の隅々に酸素を届け、二酸化炭素を肺に運搬する赤血球
血液循環により、体内の隅々に酸素を届け、二酸化炭素を肺に運搬する役割を担っている赤血球。劇中ではヘモグロビンを多く含むことから衣服や髪の色が赤く、宅配便の配達員のような恰好をしており、手にする箱には「O2(酸素)」の文字が記載されている。本作の主人公でもある永野演じる赤血球は、日胡の体内でひとり立ちしたばかりで、極度の方向音痴であることから迷子になったり、細菌に遭遇して襲われたりすることもしばしば。一方で、仕事に対する責任感は強く、どんなトラブルに巻き込まれようとも酸素を必要としている組織へ届けようとする。
健康的な日胡に対し、不摂生を極める茂の体内では、板垣李光人演じる新米赤血球が働いている。しかし、勤務初日から激務の洗礼にさらされることに。人員不足にとどまらず、供給可能な酸素が十分でないため各細胞からは罵声を浴びせられ、通路=血管もコレステロールで塞がっていてスムーズに進むことができない。アルコールの雨も浴びながら、加藤諒扮する先輩赤血球からこの体内での生き抜き方を学んでいく。
体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する白血球(好中球)
外部から体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する白血球(好中球)。キャップや作業着、ブーツはもちろん、顔も完全に真っ白なビジュアルで、「ぶっ殺す!」のような物騒な言動からほかの一般細胞からも恐れられている。その一方で、後頭部には細菌に反応する早押しボタンのようなレセプターが仕込まれており、それに合わせてコミカルな動きを見せたり、迷子になった赤血球をサポートしたり、心配して後を追うなど面倒見がいいところも。武器はダガーナイフで、佐藤によるアクロバティックな動きで細菌を翻弄しながら撃退していく。(劇中における)排気口など正規の通路を使わずに移動できる「遊走」という能力を持ち、小さい頃は『300 スリーハンドレッド』(07)よろしくなスパルタ式の戦闘訓練で鍛えられている。