クリフ・ロバートソン
David Frazer
ヴィクター・キャニングの小説『ミネルバ城』を、ウィリアム・ゴールドマンとマイケル・レルフ(製作も担当)が共同脚色、「わらの女」のバジル・ディアデンが監督したサスペンス・ドラマ。撮影は「わらの女」のオットー・ヘラー、音楽は「黒い狼」のフィリップ・グリーンが担当した。出演は「ニューヨークの休日」のクリフ・ロバートソン、「バタシの鬼軍曹」のジャック・ホーキンスのほかに、新人マリサ・メル、イギリス劇団の名子役クリストファー・ウィッティなど。
近東に一大勢力を誇るラモート王国の石油利権をめぐる会談に決裂したイギリスは、秘密情報局のドレクセル(ジャック・ホーキンス)に十四歳のヤミール王子の誘拐を命令した。三週間後に即位する王子は親英派なので有利な協定を結べるだろうという腹づもりである。ドレクセルは助手に風来坊のフレーザー(ジャック・ホーキンス)を選びスペインでの再会を約した。スペインに着いたフレーザーは奇妙な一団にまつわりつかれへきえきとしたが、やがてドレクセルが王子をつれてやってきた。その頃、フレーザーに、しきりに好意をみせていた奇妙な一団の娘ソフィー(マリサ・メル)が彼から鍵を奪い、仲間と共に王子を連れ去った。ドレクセルはフレーザーがソフィーたちとグルだろうと彼を疑ぐった。フレーザーは無実の罪をはらすため単身彼らを追ったが、途中一団の待伏せにあい、殴り倒され意識不明のまま山中のミネルバ城に連れ込まれた。一団を指揮しているのはドレクセルだった。彼は王子を二重誘拐して身代金を奪おうというのだ。この時現われたのがダンウッディという自称録音技師で、フレーザーに協力するといいだした。実はこの男、同じ英国の秘密情報部員だが、ラモート王国の親ソ派の摂政と取り引きし、王子を亡きものにしようとたくらんでいるのだ。そして奇妙な一団は、実はサーカスの芸人たちで金だけが目的だったのだ。一人の王子をめぐってフレーザー、ドレクセル、ダンウッディの三人が争い、まずダンウッディが倒れた。そして残る二人は王子をつれてイギリスに帰ったが、なんと情報局はすべての罪をダンウッディにかぶせ、第一の功労者はドレクセル、そしてフレーザーの報酬はほとんど滞納中の税金にまわしてしまった。善行必ずしもその努力にふさわしく報いられるとは限らず、フレーザーはがっかりするのだった。
David Frazer
Colonel Drexel
Sophie
Sarrassin
Dunwoody
Prince Jamil
Paviot
Custave
El Mono
Benson
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