間諜アゼフ:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
間諜アゼフ
間諜アゼフ
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間諜アゼフ

1935年公開
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「三文オペラ」「少年探偵団」のフリッツ・ラスプ、「ブルグ劇場」「たそがれの維納」のオルガ・チェホーワ、「セロ弾く乙女」「大空の驚異」のヴォルフガング・リーベンアイナー、「たそがれの維納」「唄へ今宵を」のヒルデ・フォン・シュトルツ、「支配者」「思い出の曲」のハーバート・ヒュブナー、「スパイ戦線を衝く」のジークフリート・シューレンベルグ、「魂を失える男」のフランツ・シャフハイトリン、エレン・フランク等が共演する映画で、A・テイマンの脚本によってフィル・ユッツィが監督、ヨゼフ・シュタッターが撮影したもの。音楽は「未完成交響楽(1933)」「たそがれの維納」のウィリー・シュミット・ゲントナーが担当している。

ストーリー

欧州の風雲急を告げ、各国は相手の諜報入手に火花を散らせていた頃、アゼフを首領とするスパイの一群があった。彼は堂々たる雄弁と見事な指導力を持ち、妻のタニアに対しては良き夫であり、愛児には良き父であったが、秘かにロシア外交情報部長ロープシンに、ノイマイヤー及びラスキンという二つの変名を用いて近づき、自ら同志を売っていたが、誰も彼の二重生活に気のついた者は居なかった。彼の同志ウロンスキーは最近内部の画策が事毎に外へ洩れることに不審を抱いたが、アゼフはそれを打消した。ヴロンスキーは彼の行動を怪しんで、自分の妹ヴェラを女優に仕立てて彼の行動を監視させる事とした。アゼフは諜報部員捜査に躍起となっている外交当局から運動費数千円を受取り、その金で豪遊を極め、その上女優ネリーに溺れ切っていた。ヴェラに正体を感づかれそうになった彼は、最近秘密が外部へ洩れるのはヴロンスキーの裏切によるものだと同志に語り、秘かにヴロンンキーを密告して逮捕せしめた。更に彼はロープシンからロシア軍部暗号紛失事件の犯人摘発を強要されると、それは外交情報部員サヴィンコフであるが、すでに逃亡したと答える。そして同志に向ってはヴロンスキーは情報部のスパイであるから必ず帰されると告げ、一方では秘かにロープシンに彼の釈放を頼んだ。彼の言に信じた同志は、釈放されたヴロンスキーがネリーの許に忍び込んで手に入れた証拠品によってアゼフの正体を明してもそれを信じなかった。然し身の危険を感じたアゼフは、ロープシンを殺害しようとして失敗に終り、ネリーを連れて各国を巡遊した。その頃パリに赴いたロープシンは、計らずもアゼフとラスキンが同一人物である事を知る。鉄面皮なアゼフは金に窮してロープシンに無心を申込んだが一蹴される。妻のタニアも夫が憎むべき逆間諜であった事を同志から知らされ、帰宅した夫に向って潔く自決せよと勧める。かくして妻子にも見離され、ネリーに裏切られた彼は、力なく死を選ぶ他はなかった。

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作品データ

原題
Lookspizel Asew Asew der Verrater
製作年
1935年
製作国
オーストリア
配給
日本映画社
初公開日
1935年
製作会社
ザッシャ


[c]キネマ旬報社