ドミトリー・チェルニゴフスキー
Alyosha_Karamazov
19世紀ロシア文学の巨匠フョードル・ドストエフスキーの代表作『カラマーゾフの兄弟』第4部第10編を忠実に映画化。監督のレニータ・グリゴリエワは、71年にこの映画のシナリオを書き上げげていたが、数箇所が当時の映画行政当局に容れられず、長くその実現の機会を待っていた。そして、ペレストロイカによって、オリジナルの意図のまま、映画化が実現するに至った。共同監督は、夫人のユーリー・グリゴリエフ。映画化に当たっては、監督たちのドストエフスキーへの深い造詣に加えて、現存する文豪の曾孫ドミトリー・ドストエフスキーが顧問として全面的に協力、さらにドミトリーの息子アリョーシャが、映画の主役の一人、クラソートキンを演じるなど、これまで数多くあったドストエフスキー映画化作品にくらべても、きわだってドストエフスキー色が輝く画期的な映像となった。
神学生アリョーシャ・カラマーゾフ(ドミトリー・チェルニゴフスキー)は心の美しい少年だった。学校に通う少年イリューシャ・スネギリョフ(サーシャ・スホフスキー)が、学友たちにいじめられていた。偶然通りかかったアリョーシャは、あいだに入り、少年たちのいじめを止めさせる。ところがイリューシャはアリョーシャに石を投げつけ、手に噛み付き、泣きながら走り去る。痛みと悲しみでアリョーシャは戸惑う。実はイリューシャは、父親(エフゲニー・タシコフ)がアリョーシャの兄に公然と侮辱された事件に胸を痛めていた。そのことが原因で自分がいじめられても、父の名誉のため、誇り高い彼はどんなつらい目にも堪えてきたのだ。事情を理解したアリョーシャは、病の床についてしまったイリューシャの見舞いに来るよう、少年たちを説得する。自尊心の強いコーリャ・クラキートソン(アリョーシャ・ドストエフスキー)もついに友のもとへ訪れる。少年たちは、ようやく心を通わせ合う。だが、既に遅かった。医者が匙を投げるほど、イリューシャの病気は重くなっていた。「ぼくが死んでも、ぼくのことを忘れないでね」イリューシャは弱々しい笑みを浮かべた……。
Alyosha_Karamazov
Kolya_Krasotkin
Ilyusha_Snegirev
Snegirev (Ilyusha's father)
Varvara
Kartashov
Agafya
監督、脚本
監督
原作
撮影
音楽
美術
衣装デザイン
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