彼女は戦に行く
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彼女は戦に行く

1929年公開
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インスピレーション・ピクチャース社提供になる映画で、ルパート・ヒューズ氏が「レッド・ブック」誌上に発表した小説を映画化したものである。映画への改作にはフレッド・ド・グレサック夫人が当り、ホワード・エスタブルック氏が脚色、そして「噂の女」「魔炎」と同じくヘンリー・キング氏が監督製作した。主役を演ずるのは「英雄時代」「剣侠時代」のエリナー・ポードマン嬢であるが、それを助けてジョン・ホランド氏と「踊子フィリス」のエドモンド・バーンズ氏とが重要な役を演ずる。そのほかに「サイベリア」「サロメの心」のアルマ・ルーベンス嬢、「アメリカ美人」のアル・セント・ジョン氏、ヨーラ・ダヴリル嬢等も出演している。キャメラは「ガウチョウ」「暴力団(1928)」と同じくトニー・ゴーディオ氏の担当。

ストーリー

欧州戦争はついに米国をもその渦中に投じて出征する兵士を送るのに都市も村落も到るところで異常な活気を呈していた。ジョウンの住む町もその例に洩れなかった。ジョウンはその町の社交界の花形であった。彼女はその周りに集まる男たちを相手として感情の遊戯に耽っていた。ガソリン屋のトム・バイクはその犠牲者の1人である。彼の粗野な行動はジョウンの怒を買い嘲罵を浴びせられた上、絶交ということになったのであった。ところで、ジョウンには恋人があった。レギーという名前の男で、男振りがよく、その上に金持ちであった。ジョウンは彼とその出征前に婚約した。レギーの出征の後、ジョウンも愛国の熱情に燃えて同じく戦地に赴き国のために尽くすことになった。戦地に到着したジョウンは寝所を2人の婦人と共にするが、その不愉快な動作に気を悪くして一夜をまんじりともしなかった。翌朝早くそこを飛出して行くと偶然にもトムに逢い、彼に案内されてレギーにめぐり会うことが出来た。その後、ジヨウンは酒保で働くことになったが、雑用にのみ追われ不平満々でいる所へ、更に負傷兵の看護を依頼され、腹を立てた。が、前夜軽侮の眼で見た女たちが一心に看護に従事するのを見て、彼女は初めて己れの間違っていたことを悟り、その後は自ら進んで酒保で働くことになった。が、その恋人レギーは兵糧保給の任にある身にもかかわらず、依然酒と女とに溺れていた。全軍異動の命が下りいよいよ砲煙弾雨に身を曝らすこととなると、彼は強酒を呷って強いて元気をつけていたが、ジョウンが別れの挨拶に来た時は正体もなく酔い潰れていた。もしこれが知れればレギーは軍律に触れることとなるので、ジョウンはレギーに代って軍服に身を固め彼のために戦うこととなった。そしてこの激戦裡に、彼女はトムに救われた。彼女はそして初めてトムの男らしさを知った。2人はここに結ばれたのである。

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作品データ

原題
She Goes to War
製作年
1929年
製作国
アメリカ
初公開日
1929年
製作会社
ユナイテッド・アーチスツ映画


[c]キネマ旬報社