パッシー・ルス・ミラー
Margaret
「恋人」「囁きの小径」のジョン・M・スタールの製作で、エドワード・クラークの原作を、フランセス・ハイランド女史が脚色、「放埒新療法」「娘は帰る」のジェームズ・フラッドが監督したものである。主役を演じるのは「恋文御用心」「ニューヨーク狂想曲」のパッシー・ルス・ミラーと「愛に飢えて」「寝巻」のローレンス・グレイ。共演にロバート・エディソン、シャーリー・パルマー、レイモンド・キーン、ジョン・セント・ポリス。この映画の発声版の方は、伴奏によるもの。
典型的なヤンキーのモダン、マーガレット(パッシー・ルス・ミラー)とドン(ローレンス・グレイ)は、当節流行の契約結婚をした。それは各自の個人的生活と経済の両面とで自由を保有し、且つ約束の期間内において何時でも契約解除をなし得る権利のあるものだった。新婚旅行から帰った夜、友達の開いてくれた歓迎会があり、そのあとでドンはボクシングへ、マーガレットは踊りへと各自で出かけていった。マーガレットは前の恋人アーサーに逢う。アーサーは、ドンとの契約が破れたら今度は自分と契約しようと言う。その晩、ドンは遅く帰ってきて、マーガレットと冗談を言い合ううちに喧嘩となり、マーガレットは契約を破棄して親許へ帰る。その晩、彼女はひとりさびしく眠る……。マーガレットとの契約を絶ったドンは、直ぐに昔馴染みのモリー(シャーリー・パルマー)と結婚する。マーガレットはアーサーが結婚を申し込んで来るのを待っていたが、彼はなかなかやって来ない。やっと来た時、アーサーは極めて不遜な態度で、マーガレットは拒絶してしまう。彼女はその後、同じ階級の男たちから相手にされないまま27歳となる。その年、下層階級から腕一本でのし上がってきたドライクと試験的に結婚するが、彼女が本式に結婚したくなった時は、もう男から捨てられた時であった。次にマーガレットは、金持ちの老人ウィンタース(ロバート・エディソン)と結婚する。マーガレットには、年とやつれとが目立ってきた。それでも若々しく立ち廻っていると、美青年ドルーリー(レイモンド・キーン)が、ダンス場で恋を囁いてくる。彼女は直ぐにウィンタースと離婚して、彼と一緒になろうとする。しかしドルーリーがマーガレットの金を持ち逃げしようとしたので、裏切られた口惜しさからマーガレットは彼を射殺する。警官は彼女を逮捕に来た。…この時、マーガレットの悪夢が醒めた。それと共に、契約結婚の浮薄さを悟る。その時、ドンが心配して彼女を訪れ、二人は抱き合うのだった。
Margaret
Don
Winters
Arthur
Molly
Father
Mother
Grandma
Dirke
Drury
監督
原作
製作
撮影
音楽
編集
脚色
題字
[c]キネマ旬報社