マーロン・ブランド
Johnny
「白昼の脱獄」のスタンリー・クレイマーが、「セールスマンの死」のラズロ・ベネデックを再度監督に起用して製作した1953年作品。無法のオートバイ選手の一団が小さな田舎町にくりこんでまきおこす一昼夜の出来事を描いたもので、フランク・ルーニーの原作を「欲望の砂漠」のジョン・パクストンが脚色した。撮影は「殴りこみ一家」のハル・モーア、音楽は作曲が「底抜けびっくり仰天」のリース・スティーヴンス、監督が「雨に濡れた欲情」のモリス・W・ストロフである。主演は「ジュリアス・シーザー(1953)」のマーロン・ブランドで、新進メアリー・マーフィー(「宇宙戦争」)が助演し、以下「恐怖の一夜(1950)」のロバート・キース、「復讐は俺に任せろ」のリー・マーヴィン、ジェイ・C・フリッペン、ヒュー・サンダースなどが出演する。
黒い皮ジャンパーを着込んだ乱暴なオートバイ選手の一団が、ライツヴィルのレースから締出され、トロフィーを掻払って引揚げた。そこから遠くない小さな田舎町へオートバイを連ねてのりこんだ一団は、酒場に陣取って乱暴狼籍をふるまい、無口な親分格のジョニー(マーロン・ブランド)の威嚇には巡査も手が出ぬ始末だった。ジョニーはウェイトレスのキャシー(メアリー・マーフィー)を口説き、トロフィーをプレゼントしようとするがキャシーは受けつけない。そこへ新しいオートバイの一団がのりこんできた。チノの率いるこの連中はジョニーらと旧知の仲、2組は冗談半分のトロフィー争奪戦を町の真ん中ではじめた。町民の1人がこの騒ぎを止めようと、騒ぎの中へ自動車でのりこんだが、連中は却っていきり立って自動車に躍りかかり、巡査であるキャシーの父はやむなくチノを逮捕した。夜になり、キャシーが飲んだくれのオートバイに追いかけられているのを見たジョニーはキャシーを救って公園に逃げた。ここでキャシーはジョニーへのほのかな好意を告白したが、無口なジョニーの態度に疳しゃくを起し、彼を殴って泣きながら駈け去った。目撃した町民の1人は彼がよからぬ振舞をしたと誤解して一同に急報したため、ジョニーは群集のリンチに会い、1度は逃げたが、またとり囲まれてあわやというとき駈けつけた郡警察が騒ぎを鎮めた。翌朝、ジョニーは取り調べをうけたがキャシーの弁護で無罪となり、仲間とともにオートバイにのって去って行った。と、まもなくジョニー1人が帰ってきた。彼はキャシーに好意を伝えたいのだが、うまくいえない。キャシーの傍に座ってコーヒーを飲みながら、彼はキャシーにはじめて笑顔を見せた。キャシーもおもわずほほえんだ。それだけで、ジョニーはまたオートバイの轟音とともに去っていった。
Johnny
Kathie
Harry_Bleeker
Chino
Sheriff_Singer
Mildred
Charlie_Thomas
Frank_Bleeker
Bill_Hannegan
Art_Kleiner
Ben
Jimmy
Britches
Gring
Mouse
Dinky
Red
監督
脚本
原作
撮影
音楽監督
美術
美術
編集
録音
作曲
[c]キネマ旬報社