監督
テレビ番組『“母“が壊れて~息子介護の時代~』『いま助けてほしい~息子介護の時代~』に追加シーンを加え、再編集したドキュメンタリー。少子化や晩婚化、非婚化の影響で働き盛りの独身の息子が介護を担う“息子介護”をテーマに、介護問題の現状を浮き彫りにする。ナレーションは「謝罪の王様」の高橋克実。
ストーリー
10年間、自宅で母親を介護してきたフリーライターの野田明宏さんは、認知症の母を友達のように“和ちゃん”と呼ぶ。介護一色の生活のため仕事はできず、和ちゃんの年金に頼りながら日々を送っている。2012年3月、「親を介護する息子たちを取り上げる本」の出版を目指して仕事を再開させた野田さんは、父親を介護する43歳の男性の取材を始める。2年前に介護離職した男性は妥協を許さない“最高の介護”を目指しているが「父を預かってくれる施設もない。仕事なんてしていられない。1日でいいから休みたい」と野田さんに訴える。その取材中、野田さんの介護生活の終わりを告げる電話が掛かってくる。野田さんのような人はこれから益々増え続け、介護“後”の人生をどう生きればいいのか。このままでは生活保護になってしまうと野田さんは危機感をあらわにする……。