監督
2011年3月11日の東日本大震災で被害を受けた宮城県南三陸町に密着し、地元民による災害ラジオ局「FMみなさん」を中心に、1年に渡る同町の復興への道のりを追ったドキュメンタリー。2014年3月、朝日新聞が「やらせがあった」と告発し上映中止に追い込まれていたが、2014年11月9日より、岩井俊二監督らが運営している「ロックの会」が主催した上映会を皮切りに再上映された。被災地の現状および継続した支援の必要性を改めて伝えるべく、震災から3年後となる直近の出演者のインタビューが追加されている。
ストーリー
2011年5月17日。東日本大震災から約2ヶ月後のこの日、町内の60%以上の世帯が罹災し8,000名以上(町の人口の約半数)が避難生活を送ることになった南三陸町に、小さなラジオ局「FMみなさん」が生まれた。対区間の隅でマイクに向かうのは、元・サラリーマンでリーダーの工藤さん、元・ダンプ運転手でシングルファザーの和泉さんをはじめ町内で暮らす男女9人。ラジオの経験者は誰もいないが時給840円のれっきとした“お仕事”として携わっている。生放送中に大事なコメントが流れなかったり、和泉さんに至っては反抗期の息子から「向いてない」と言い渡されてしまう始末。とはいえ、クリスマスにはモミの木の点灯式で街に光を灯し、仮設の商店街も復活。慣れ親しんだ地元で暮らし続けるリスナーとともに、オンエアは日々続く。年が明けた2012年。「FMみなさん」メンバーは、この町のためにもっと何かできないかと模索する。被災地だからこそ、この町には、もっと笑顔が必要。そしてその思いはある奇跡を生む……。
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