日本の祭の再興を願って全国を巡り神輿を担ぎ続ける神輿職人・宮田宣也を追ったドキュメンタリー。都市部の若者たちと共に担ぎ手が少なくなった祭に参加する姿を通して、先人たちが守り続けてきた祭の世界を次の世代へ繋いでいこうとする様々な活動を映し出す。監督・構成は「OYAKO ~present to the Future~」のイノマタトシ(猪股敏郎)。
ストーリー
故郷の神輿を作り、祭を守ってきた祖父が亡くなった後、里の人たちがもう神輿をあげられないと言い始める。そんななか、宮田宣也は祖父の遺志を継ぎ、神輿をあげようと覚悟を決めるが、神輿は一人であげられない。だが、縁をたどって神輿を担ぐうちに全国には祭を愛する人が大勢いることを知る。やがて、宮田の周囲に少しずつだが若い仲間が集まってきた……。ボランティアで訪れた東北で耳にしたのは「仮設住宅のことより本当は祭をやりたい」という地元の人たちの言葉であった。宮田は仮設商店街の祭で神輿を作りあげる。祭を待ち望んでいた地元の人の歓声に迎えられ、祭の大切さ、神輿の力を感じる。石巻の浜からも担ぎ手が減り、祭に神輿を担いでほしいと声がかかる。彼らが担ぐ神輿が帰ってくるのを見た里の人は涙を流しながら迎えるのだった……。岡山県備前国総社宮から竣工祭に神輿をあげたいという依頼が入り、宮田たちは古い神輿の修理を任される。神輿も木工の職人だけではつくれない。彫金師や漆職人の仲間を巻き込み、100年前の職人の思いを確かめながら、次の100年に残る神輿をつくり上げていく……。震災が縁で、宮田の祖父が作った神輿がフランスで担がれることになる。海外で神輿はどんな風に受けとめられるか不安だったが、日本とまったく変わらず、フランスの人々も心を一つにして美しく神輿を担ぐ。そんななか噂が広がり、ドイツ・ベルリン最大の祭、カーニバル・デルクルトーレンで神輿をあげる話が舞い込む……。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 2019年
- 製作国
- 日本
- 初公開日
- 2019年3月23日
- 上映時間
- 76分
- 製作会社
- 製作:「MIKOSHIGUY」製作委員会 制作:FPI 制作協力:一般社団法人明日襷
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]映画「MIKOSHI GUY 祭の男」製作委員会
[c]キネマ旬報社