巨匠スタンリー・キューブリックと私設運転手との30年にも及ぶ主従関係を追ったドキュメンタリー。F1レーサーを目指していたエミリオ・ダレッサンドロは、運転技術を気に入られ、監督の屋敷に住まわされる。やがて、ふたりの間に奇妙な友情が芽生え始め……。監督は『Hate 20』のアレックス・インファセッリ。2016年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(イタリア・アカデミー賞)最優秀ドキュメンタリー賞受賞作。
ストーリー
イタリア系移民であるエミリオ・ダレッサンドロは、才能溢れるレーシング・ドライバーとして、将来を嘱望されていた。しかし、新天地を求め移住したロンドンではレーサーの職は得られず、タクシー運転手として家族と平凡な生活を送っていた。1970年、ある雪の夜、ホークフィルムという会社からエミリオに「人ではなく、ある“モノ”を撮影スタジオに運んで欲しい」という奇妙な仕事の依頼が入る。悪天候に加え、その物は車に積むには大き過ぎたが、エミリオはなんとか無事にスタジオまで送り届ける。映画に興味のない彼は、そこで何が行われ、直接の雇い主が誰かなど特に気にはかけなかった。だが後日、そのホークフィルムから、社の代表が挨拶したいと連絡が入る。それがスタンリー・キューブリックとエミリオとの最初の出会いであった。レーサーとしての実績を知っていたキューブリックは、自分の専属運転手として雇いたいと申し出る。エミリオは快諾、翌日からアボッツ・ミードにある監督の自宅兼スタジオに通うことになる。30年にも及ぶふたりの奇妙な友情はこうして始まった……。
キャスト
スタッフ
監督、脚本、製作、編集
アレックス・インファセッリ
脚本
フィリッポ・ウリビエリ
脚本
ヴィンチェンツォ・スクッチマーラ
製作
インティ・カルボーニ
製作
フェデリカ・パニッシア
製作
ロレンツォ・フォスキ
製作
ダヴィデ・ルケッティ
撮影
ジジ・マルティナッチ
撮影
エドゥアルド・カルロ・ボリ
音楽