監督
元受刑者に住居や仕事を提供し再犯を防ぐ日本財団職親プロジェクトに参加する被害者遺族の葛藤の10年を追ったドキュメンタリー。妹を殺害され、加害者と被害者の間で揺れながらも、多くの元受刑者に手を差し伸べ更生を支え続ける姿を通し、社会の問題に迫る。監督は、テレビ大阪『やさしいニュース』などの報道番組で記者として取材を重ねる北岸良枝。2024年2月24日より大阪・第七藝術劇場をはじめ順次公開。再犯防止を目的に、全国の刑務所・少年院でも上映。
ストーリー
受刑者の半分が出所しても仕事や居場所が見つからず再び犯罪に走る問題と向き合い、2013年、関西の中小企業7社が集まり、元受刑者に住まいや仕事を提供し再犯を防ぐ日本財団職親プロジェクトが発足する。参加者の一人である大阪の建設会社社長・草刈健太郎は大切な妹を殺された過去があり、当初は活動に気が進まなかった。しかし少年院を出たある青年との出会いをきっかけに、のめり込むように全国各地の刑務所・少年院を訪問し、多くの元受刑者らの更生支援をしてきた。裏切られることは日常茶飯事であり、加害者と被害者の間で揺れることもあった。葛藤の末に、加害者をなくせば妹のような悲劇をうまないという信念を持つようになっていく。犯罪被害者遺族でありながら更生を支え続ける草刈健太郎に10年密着し、社会の問題に迫る。