トルコの辺境の地を舞台に、荘厳な自然の大きさと自我に縛られた人間の小ささを対比して描くヒューマンドラマ。『雪の轍』のヌリ・ビルゲ・ジェイランが監督、脚本を手掛け、『シレンズ・コール』のデニズ・ジェリオウルが主人公サメットを演じる。ヌライを演じたメルベ・ディズダルが第76回カンヌ国際映画祭にてトルコ人初となる最優秀女優賞に輝いた。
ストーリー
美術教師として働くサメットは、冬が長く雪深いトルコ東部の村を忌み嫌い、都会への転任を待ち望んでいる。単調な日々を送るサメットだったが、彼は村人たちからは尊敬され、女生徒セヴィムにも慕われていた。しかし彼の日常は、同僚のケナンと共に、セヴィムたちによって虚偽の“不適切な接触”を告発されたことで一変。時を同じくしてセヴィムは、美しい義足の英語教師ヌライと出会う。