『パラサイト 半地下の家族』IMAX&モノクロVer.で公開決定!予告編も到着
第92回アカデミー賞で外国語映画として初めての作品賞を受賞、さらに監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4冠に輝いたポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』(19)が、IMAXとモノクロVer.であらためて劇場公開されることが決定。併せて、新たな2種類のビジュアルとモノクロVer.の予告編も到着した。
今年1月の公開直後から日本でも大ヒットとなった本作。アカデミー賞受賞を受けその勢いはさらに増し、日本国内の観客動員数は330万人を超え、興行収入も45.5億円を突破。韓国映画として国内興行収入1位の記録を塗り替え、社会現象ともいえる大きな盛り上がりを見せた。
IMAX上映は、北米ではオスカー獲得後の2月に1週間限定で行われ、映画ファンの間でも話題となっていたが、ついに日本での上映が実現。映像はIMAX仕様に合わせるためデジタルリマスターされたバージョンとなり、臨場感がより際立ち、本作の吸引力を濃厚に感じられる映像体験が劇場で楽しめる。
また、併せて公開が決定したモノクロVer.だが、実は、本Ver.はオリジナルのカラーVer.(通常版)がカンヌ国際映画祭でお披露目をされる前に作られたという。制作の理由について、ポン監督は「黒澤明、ジャン・ルノワール、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコックなど偉大な監督たちのフィルモグラフィーには、モノクロ映画の時代とカラー映画の時代とがありますが、私たちの世代はモノクロ映画を作る機会がありませんでした。自分もクラシックの仲間入りをしてみたいという夢を、最新のデジタル技術のおかげで実現することができました」と語っている。
そして監督は、モノクロVer.をこれから見る観客に向けて「同じ映画がモノクロになることで、鑑賞体験がどれだけ変わるものか、面白く感じていただけると思います。私は今まで2度このバージョンを観ていますが、初めは寓話のように感じられ、まるで昔の物語を見ているかのような不思議な感覚になりました。2度目は、映画がより現実的で鋭く感じられ、まるで刃物で切りつけられるかのようでした。俳優たちの演技がさらに際立ち、より登場人物を中心に映画が展開しているようにも思えました。観客のみなさんが、カラー版の鑑賞体験と比較しご自身の『パラサイト』モノクロ版の鑑賞方法を見つけてくれたら嬉しいです」とのコメントを寄せている。
今回到着したモノクロVer.予告編では、本編内の印象的なシーンとともに「感覚を研ぎ澄ませ」というメッセージが確認できる。すでに通常版を観た人は、カラー、モノクロ両方の映像でさまざまな場面を対比して思いをめぐらせることだろう。
IMAXフォーマットとモノクロVer.の公開日は、コロナ禍の劇場再開後に向けて調整中とのこと。圧倒的な臨場感を味わえるIMAXフォーマットと、視覚的な変化だけでなく映画のキーワードとなる「におい」までもより強く画面から感じられそうなモノクロVer.、ぜひとも劇場のスクリーンで体感してほしい。