【今月の寅さん:6月編】八千草薫や吉永小百合がマドンナ役で出演の「男はつらいよ」シリーズ4作品が放送!

コラム

【今月の寅さん:6月編】八千草薫や吉永小百合がマドンナ役で出演の「男はつらいよ」シリーズ4作品が放送!

名匠・山田洋次監督の代表作で、渥美清演じる車寅次郎こと“寅さん”が、毎回温かい笑いと感動を届けてくれる国民的映画「男はつらいよ」。現在、BSテレ東ではシリーズ計49作品の4Kデジタル修復版を毎週土曜日に放送する「土曜は寅さん!4Kでらっくす」を展開中で、6月には第10~13作が登場する。さて、今月の寅さんはどんな騒動を巻き起こすのか?

『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(72)<6月6日放送>

旅先から柴又へ帰ってきた寅さんは、夫と離婚して美容院を開業した幼なじみの千代(八千草薫)と再会する。すっかり美しくなった彼女にたちまち恋に落ちる寅さんだったが、とらやで間借りしている東京大学助教授の岡倉金之助(米倉斉加年)も千代に思いを寄せていることが発覚。対抗心を燃やす寅さんだったが、恋愛に奥手な金之助に同情し、自ら恋心を封印してしまう。昨年亡くなった八千草薫が千代役で出演。マドンナが寅さんに愛の告白をするという意外な展開も話題となった。

八千草薫出演の『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(72)
八千草薫出演の『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(72)[c]1972 松竹株式会社

『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』<6月13日放送>(73)

寅さんは旅先の北海道で、旅回りの歌手リリー(浅丘ルリ子)と出会い、似た境遇同士で意気投合する。彼女と別れた後、酪農家で地道に働こうとするも3日と持たず柴又へ帰郷することに…。そこに、寅さんを訪ねてリリーがやって来る。のちに昨年公開された『男はつらいよ お帰り 寅さん』(19)を含むシリーズ4作品に登場するマドンナ、リリーこと松岡清子が初登場した作品。長きにわたる寅さんとリリーの恋物語の始まりである。

【写真を見る】シリーズ最多登場のマドンナ、リリーの初登場作品『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(73)
【写真を見る】シリーズ最多登場のマドンナ、リリーの初登場作品『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(73)[c]1973 松竹株式会社

『男はつらいよ 私の寅さん』(73)<6月20日放送>

小学校時代の親友で放送作家の柳文彦(前田武彦)と数十年ぶりに再会した寅さん。彼の妹で画家のりつ子(岸恵子)を紹介されるが、芸術家気質の彼女と寅さんは反発し、大げんかをしてしまう。しかし後日、謝罪のためにとらやを訪れたりつ子に、寅さんはまたまた惚れてしまう。物語の前半は、とらやの面々が旅行で九州に旅立ち、寅さんが留守番をするという、いつもとは逆のパターンが展開。岸恵子や前田武彦のほか、キザな画廊経営者役で津川雅彦が出演している。

寅さんが画家の女性に翻弄される『男はつらいよ 私の寅さん』(73)
寅さんが画家の女性に翻弄される『男はつらいよ 私の寅さん』(73)[c]1973 松竹株式会社

『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』(74)<6月27日放送>

島根県温泉津で知り合った女性と結婚を考える寅さんだったが、相手の行方不明だった夫が戻ってきてしまう。失意の寅さんだったが、旅先の津和野で歌子(吉永小百合)と偶然再会する。2年前、寅次郎に惚れながらも陶芸家の男性と結婚した歌子。しかし、夫に先立たれ婚家で肩身の狭い思いをし、確執のあった小説家の父との関係も修復できていなかった。新たな人生を歩もうとする歌子のために、寅さんが奔走する本作。『男はつらいよ 柴又慕情』(72)でマドンナの歌子を演じた吉永小百合が、再び同役で出演を果たした。

吉永小百合演じる歌子が再登場した『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』(74)
吉永小百合演じる歌子が再登場した『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』(74)[c]1974 松竹株式会社

文/トライワークス

■「土曜は寅さん!4Kでらっくす」
毎週土曜18:30~ BSテレ東にて放送中
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/cinema/tora-san4k.html