ニューヨーカースタイルのティモシー・シャラメに天真爛漫なエルちゃん!『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』のステキな世界をのぞき見
ロマンチック・コメディの雄、ウディ・アレン監督の最新作『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(7月3日公開)。ティモシー・シャラメにエル・ファニング、セレーナ・ゴメスと現代を代表するアイコニックな人気俳優が集結し話題を集めている本作。相次いで解禁された写真から垣間見える、ロマンティックな世界観を覗いてみよう。
物語の主人公は、大学生カップルのギャツビー(シャラメ)とアシュレー(ファニング)。学校の課題でアシュレーが有名な映画監督へのインタビューをすることになり、ふたりは週末を取材場所でもあるニューヨークで過ごすことにする。生粋のニューヨーカーであるギャツビーはアリゾナ生まれのアシュレーを案内しようと様々な計画を立てるも、計画は晴れた日の夕立のように瞬く間に崩れてしまい、思いがけない出来事が次々と起こってしまう…。
『君の名前で僕を呼んで』(17)をきっかけに、彫刻のような美しさと繊細な演技で世界的な人気を確立したシャラメ。本作では、モラトリアム期真っ只なかにいる懐古主義的なギャツビーを好演している。シャラメの写真には、ラルフローレンの茶色のジャケットをさらりと着こなし、シガレットホルダーでタバコを嗜み、中年男性相手にポーカーに興じる姿が。このほか、アレン監督も常連客として足を運ぶホテル「カーライル」で、バーにあるピアノをおもむろに弾いたり、スマホ片手に一人グラスで飲んでいるシーンもあり、大人になりきれない彼の悲哀が伝わってくる。
ファニング扮するアシュレーは、憧れの映画監督をはじめ、次々と出会う有名人に舞い上がってしまう天真爛漫なキャラクター。その無垢な性格は、はにかみながら取材をしたり、作品の意見交換会に誘われてはしゃぎ喜ぶ様子が写った場面写真からも手に取るように感じることができる。一方で、プレイボーイで有名な人気俳優のフランシスコ・ヴェガ(ディエゴ・ルナ)に誘われるまま、車に乗り込み、自宅にも足を踏み入れるなど、警戒心のなさには心配してしまう面も…。
アシュレーに放置され意気消沈気味なギャツビーの前に現れるのが、彼の元カノの妹チャン(ゴメス)だ。学生映画を撮影中の旧友に偶然再会したギャツビーがエキストラとして出演することになり、そこで彼女と遭遇。演技とはいえ、キスをしてしまう。そんなチャンの場面写真も新たに登場している。ギャツビーとの再会にうれしげな表情を浮かべるキュートなシーン、雨に濡れた髪を整える色っぽいシーンなどがあり、アシュレーとはまた違う大人っぽい雰囲気を感じさせる。
アレン監督の真骨頂ともいえる洗練されたニューヨークの街並みや、ウィットな飛んだ登場人物たち会話、すれ違いを描くほろ苦い恋愛などに心奪われる本作。そのなかで若手俳優たちが繰り広げる三角関係の行方を見守りたい。
文/トライワークス