全部知ってた?映画「ランボー」シリーズにまつわる10のトリビア

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全部知ってた?映画「ランボー」シリーズにまつわる10のトリビア

1982年に第1作が公開されて以来、世界的人気を誇る映画「ランボー」シリーズ。シルヴェスター・スタローンの代名詞とも言えるヒットタイトルだが、その最新作となる『ランボー ラスト・ブラッド』(6月26日公開)の公開を記念して、シリーズのトリビアをご紹介!マニアにはおなじみ(?)とも言えるこのネタ、あなたはいくつ知ってる?

【写真を見る】最新作にして完結編『ランボー ラスト・ブラッド』では、原点回帰したランボーが見られる?
【写真を見る】最新作にして完結編『ランボー ラスト・ブラッド』では、原点回帰したランボーが見られる?[c]2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

1:実は小説が原作

いまも昔も小説を基にした映画は数多く作られているが、『ランボー』もその1本。米作家ディヴィッド・マレルのデビュー作「一人だけの軍隊 (原題:First Blood)」が原作だ。小説は1972年に執筆され評判となり、映画化権も同年に売られたが、企画は難航。権利は数々のスタジオを渡り、映画公開まで実に10年の歳月を費やしている。多くの映画化作と同様に、本作も原作からの改変がいくつか見られるが、もっとも大きな違いはラストでランボーが死ぬかどうか、という点。もし原作どおりにランボーが殺されていたらその後のシリーズ化はもちろんなかっただろう。マレルはその後第2作、第3作のノベライズも自ら手掛けている。

2:ランボーには実在のモデルがいる

原作者マレルがランボーのモデルにしたと言われているのが、アメリカの帰還兵で俳優のオーディ・マーフィ。彼は米陸軍軍人として第二次世界大戦を戦い抜き、数々の勲章を受章。戦後は映画俳優となり、自伝的作品『地獄の戦線』(55)に主演するなど華々しく活躍した人物だ。実は戦争経験に苦しめられていたことで知られており、不眠や悪夢、うつ病に悩まされていたという姿が、苦悩するランボーとも重なる。ちなみにマーフィは「一人だけの軍隊」が執筆される直前の1971年、航空機事故で46歳という若さで亡くなっている。

映画史にその名を刻む記念碑的なシリーズ第1作『ランボー』
映画史にその名を刻む記念碑的なシリーズ第1作『ランボー』[c]1982 STUDIOCANAL

3:ランボーの名前は「リンゴ」から

映画があまりにも有名になったため、“ランボー”という響きからはつい筋骨隆々としたスタローンの姿をイメージしてしまうが、その名前の由来は意外にも果実のリンゴに由来しているそう。主人公に適した名前を探していたマレルが、「ランボー・アップル」という品種のリンゴにヒントを得て、仏詩人アルチュール・ランボーと響きが似ていることもあり採用したらしい。ちなみに、小説ではファーストネームはなく、「ジョン・ランボー」というフルネームがついたのは映画から。さらに付け加えると日本語の「乱暴」と似ているのは完全に偶然だ。

4:スタローンは“第一候補”ではなかった

最新作を含めシリーズ全作でランボーを演じているのはもちろんシルヴェスター・スタローン。彼以外のランボー像はもはやイメージ不可能だが、スタローンに落ち着くまでには紆余曲折があった。スティーブ・マックイーン、クリント・イーストウッド、ロバート・デ・ニーロ、ポール・ニューマン、ダスティン・ホフマン、ジョン・トラボルタ、ニック・ノルティといった十数人の俳優たちが候補となり、「役があまりにも暴力的」などの理由から実現しなかったと言われる。スタローンも話が持ち込まれた際に躊躇したそうだが、自ら脚本にも参加し、キャラクターをより共感しやすく書き換えたことで役を獲得した。ちなみに候補の1人だったアル・パチーノは、「原作以上に“狂った男”として表現したい」と意欲的だったが、スタジオ側に拒否されたらしい。

アル・パチーノはランボー役にめちゃくちゃ乗り気だった!?
アル・パチーノはランボー役にめちゃくちゃ乗り気だった!?写真:SPLASH/アフロ

5:トラウトマン大佐は“アメリカ”を体現している?

シリーズでランボーに次いで重要な人物といえば、ランボーが唯一信頼を寄せる元上官のトラウトマン大佐だろう。当初はカーク・ダグラスが演じる予定だったが、プロデューサーたちと対立し降板。故リチャード・クレンナが4作にわたって演じ(4作目では回想映像のみ)、独特の存在感で後年、数々の作品に影響を与えた。そんな名キャラクターの名前はサミュエル・“サム”・トラウトマン。ランボーの父親のような存在ではあるが、その名のように父というよりおじさん=アメリカ合衆国を擬人化したアンクル・サム(サムおじさん)を意識していると思われる。

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