2020年下半期から2022年に公開されるマーベル&DC映画を総ざらい!【前編】
『Eternals』
アンジェリーナ・ジョリーがついにMCU作品に登場すると早くも大きな話題を集めている本作。ジャック・カービーの同名コミックを原作に、人類の守護者となるヒーローたち“エターナルズ”の活躍を描く。彼らはアベンジャーズを凌ぐ最強チームとも言われており、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などに登場したサノスはエターナルズの末裔であったという設定も原作には描かれている。
キャスト陣も「アベンジャーズ」シリーズに匹敵する豪華さで、ジョリーをはじめ「ゲーム・オブ・スローンズ」のリチャード・マッデンやキット・ハリントン、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(17)で日本でもブレイクした韓国スターのマ・ドンソクや、『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(17)のクメイル・ナンジアニ、アカデミー賞ノミネート経験のあるサルマ・ハエックなど多国籍な顔ぶれが。また監督を務めるのはカンヌ国際映画祭で高評価を獲得した『ザ・ライダー』(17)のクロエ・ジャオ。2021年2月12日(金)に全米公開予定。
『モービウス』
『スーサイド・スクワッド』(16)でジョーカー を演じたジャレッド・レトが主演を務める本作は、ヴェノムと同様「スパイダーマン」の原作コミックに登場するキャラクターであるモービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイアを主人公にした作品。MCUとのリンクも張られているとのことで、『スパイダーマン:ホームカミング』(17)に登場したバルチャー役のマイケル・キートンがカメオ出演するという噂も。監督は『ライフ』(16)のダニエル・エスピノーザ。撮影はすでに昨年終了しているものの、新型コロナウイルスの影響を受けて2020年7月から2021年3月19日(金)に全米公開日が延期。日本公開も未定となっている。
『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』
フェーズ4の第3作となる本作では、MCU初のアジアンヒーローが登場。シム・リウが演じるカンフーの達人シャン・チーが対峙するのは無国籍テロ組織のテン・リングス。彼らは「アイアンマン」シリーズに登場しており、本作では新たにそのボスであるマンダリンが登場するとのこと。どのように本作がMCU作品とリンクしていくのかは目が離せないポイントだろう。マンダリン役を演じるのはアジアを代表するスター俳優であるトニー・レオン、ほかにも『クレイジー・リッチ!』(18)のオークワフィナも出演。すでに撮影が開始されているものの、新型コロナウイルスの影響で休止を余儀なくされており、公開日も当初より3か月遅れの2021年5月7日(金)にリスケジュールされている。
『Venom : Let There be Carnage』
2018年に公開された『ヴェノム』の続編だが、あらすじなどの詳細はまだ明らかにされていない。前作は全世界で8億ドルを超える大ヒットを記録。続編では前作に引き続きトム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズ、ウッディ・ハレルソンが続投することに加え、ナオミ・ハリスの出演も噂されている。メガホンをとるのはモーションキャプチャーの第一人者であるアンディ・サーキス。2020年秋の公開が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で製作が中断。現在も撮影再開の時期が検討されており、2021年6月25日(金)の全米公開に延期となっている。
『ジャスティス・リーグ』(スナイダー・カット)
2017年に公開された『ジャスティス・リーグ』は製作終盤でザック・スナイダー監督が降板し、後任のジョス・ウェドン監督によって完成に漕ぎ着けたものの、当初の計画とは異なり娯楽性の強い作風となり、興行・批評ともに伸び悩むこととなった。その後DCファンを中心に、スナイダー監督の作家性が前面に押しだされたダークなオリジナルバージョンの公開を求める声が相次ぎ、ついにそれが結実しようとしている。
先日ローンチされたばかりのHBO MAXで2021年内に配信公開されることが決まった“スナイダー・カット”は、1本の映画としてリリースされるかミニ・シリーズとしてリリースされるかは未定だが、劇場公開版には含まれなかった未公開シーンを数多く含んだ約4時間にも及ぶ作品になるといわれている。しかも劇場公開版で出演シーンがカットされたヴィラン“ダークサイド”の登場も明らかになり、今後DCEU作品を観る上で絶対にチェックするべき作品となることは間違いないだろう。日本での公開は現時点で未定。HBO MAXの日本でのサービス開始も決まっておらず、続報に期待は高まるばかりだ。
後編では、スタッフ・キャストを一新してDCEU路線とは異なる世界観で描かれる『The Batman』や、MCU屈指の人気を誇る「スパイダーマン」の最新作から、まだ製作に向けての準備段階中の作品まで一挙に紹介していく。
文/久保田 和馬