世界的に人気爆発中のBL!日本でもタイプの異なる注目作が続々公開
タイのBLドラマが放送終了後に毎回のようにツイッターのトレンドで世界一に輝くなど、近年、BL(ボーイズラブ)作品が世界的に人気を集めている。ここ最近はより盛り上がっているので、いま気になるBL映画を紹介していきたい!
いまをときめく人気の若手俳優がほっこりとした恋愛を体現!
これまでは局地的な人気を集めるどころかニッチな存在だったBLだが、その隆盛を証明するかのように、最近では、テレビや映画で広く活躍する俳優が名を連ねるいうことが多くなっている。『リスタートはただいまのあとで』(公開中)はそんな作品の一つで、竜星涼と古川雄輝がカップリングされている。
ココミによる同名BLコミックを原作とする本作は、 都会の生活に疲れ人生に挫折したツンデレ男子の光臣(古川)と、田舎で暮らすおっとり系男子の大和(竜星)が小さな田舎町で出会い、互いに惹かれ合っていく様子を描く。
初めは大和を「なれなれしいやつ」と思っていた光臣だが、心の痛みに寄り添ってくれる大和に惹かれ、酔ったはずみでキスしてしまったり、2人でコタツに入りながらイチャイチャしたりと、観ていてドキっとしながらも、どこか爽やかでほっこりとした空気感すら漂う癒し系の作品になっており、誰でも見やすいものになっている。
BL専門アニメレーベルによる、もどかしくも瑞々しい恋愛劇…
近年のBL熱の高さを象徴するのが、2019年のフジテレビによるBL専門のアニメレーベル「BLUE LYNX」の設立だ。劇場アニメを中心に制作を行うこのレーベルでは、人気BLが原作の『囀る鳥は羽ばたかない』(20)や『映画 ギヴン』(公開中)などを今年に入りリリースしてきた。
そして、BLUE LYNX作品第3弾となるのが、公開中の『海辺のエトランゼ』だ。紀伊カンナによる同名BLコミックスをアニメ化した本作は、沖縄を舞台に、小説家の卵と物憂げな少年の初々しくももどかしい関係を描く。
青年の駿が海辺に佇む少年の実央に思わず声をかけたのを機に、2人は互いに意識し合う関係に。しかし「はやく大人になりたい」と言い残し、実央は島を去って行ってしまう。その3年後、駿のもとに少しだけ大人にあった実央が戻り、止まった2人の時間が動きだしていく…。美しい恋愛ドラマが、光、色彩などこだわりを持って描かれており、原作の世界観を壊さない瑞々しさはアニメならではのものだ。
刺激を求めるならコレ!ピンク映画のレーベルによる、刺激的な一本!
BL人気の充実ぶりを語るもう一つの要素として挙げられるのが、コアなファン向けの作品もしっかりと作られているという点だ。R15+指定の「最短距離は回りくどくて、」シリーズは、第2弾『最短距離は回りくどくて、-雨とソーダ水-』が10月23日(金)より、第3弾『最短距離は回りくどくて、-落花流水-』が11月6日(金)より公開と人気を博している。
物語の内容は、前作で教師と教え子という関係から生じた数々の障害を乗り越え、結ばれた悠斗と青山だったが、愛をたしかめ合った翌日、青山が姿を消してしまう。戸惑う悠斗の前に青山のすべてを知るという謎の男、柴原が現れ、青山の裏の顔を明らかにしていく…というもの。
ピンク映画を数多く製作するOP PICTURESが手掛け、女性向けアダルト作品へ出演し抜群の人気を誇る向理来が主演を務めており、耽美的描写だけでなく、生々しい性描写をしっかりと描いていることも特徴の一つ。刺激的な一本となっている。
これら、テイストが異なるタイプの作品が作られていることからも盛り上がりを感じることができる。まだBL未体験という人は、いまのタイミングこそ、未知の世界に足を踏み入れるにはうってつけかも。
文/トライワークス