車上生活者の生き様を美しい大自然とともに描く『ノマドランド』日本公開が決定
『スリー・ビルボード』(17)でアカデミー賞主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンド主演で車上生活者の生き様を描いた『Nomadland』が、邦題を『ノマドランド』として2021年1月より日本公開されることがわかった。
本作は、『スリー・ビルボード』、『ジョジョ・ラビット』(19)など、これまで賞レースを席巻する数多の名作を世に送りだしてきたサーチライト・ピクチャーズが、マクドーマンドと再タッグを組んだ最新作。ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション書籍「ノマド:漂流する高齢労働者たち」を原作に、車を生活の場とする“ノマド(遊牧民)”の姿を追ったロードムービーだ。
リーマンショックのあおりを受けて、長年住み慣れたネバダ州の住処を失った60代のファーン(マクドーマンド)は、“車上生活者=現代のノマド”として過酷な季節労働の現場を渡り歩くことを決意する。アメリカ西部の厳しくも壮大な自然とともに、一日一日を懸命に乗り越えながら、誇りを持って生きる彼女の自由な旅を映しだす。
メガホンをとるのは、マーベル・スタジオがアベンジャーズに続く最強ヒーローチームを描く『エターナルズ』(2021年公開予定)の監督にも抜擢されたクロエ・ジャオ。また、本作は9月11日(現地時間)にベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、LAにて開催されるテルライド映画祭主催のドライブ・イン・シアターなどでワールドプレミアが行われることも決定している。
主演だけでなく製作としても携わるマクドーマンド自らが、実在するノマドたちの世界に身を投じて撮影された本作。ドキュメンタリーとフィクションの境界に挑んだ意欲作に注目したい。
文/トライワークス
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