菅井友香が明かす、欅坂46の「嘘と真実」…平手友梨奈への想いと“25歳の決意”

インタビュー

菅井友香が明かす、欅坂46の「嘘と真実」…平手友梨奈への想いと“25歳の決意”

「世間の皆さんが欅坂46にどういうイメージを持っているのか、わからなくなってしまった」

心ない報道や噂に傷ついた日々を、真っすぐな言葉で振り返った
心ない報道や噂に傷ついた日々を、真っすぐな言葉で振り返った撮影/黒羽政士

怪我や体調面での不安も重なり、グループでの活動を平手が欠席することが増えていったが、それと同時に週刊誌やネット上では、欅坂46についてネガティブな噂がささやかれるようになっていく。

「ファンの方や世間の皆さんがどういうイメージを持ってくださっているのか、当事者だからこそわからない部分も本当にたくさんあって。私が考える欅坂46の良さは、楽曲の強さとか反骨精神とか、そういう強いメッセージを歌やパフォーマンスで届ける一方で、メンバーみんなが等身大の女の子としての一面を持っているというギャップだと感じていました。だからそういう部分がもっと伝わってほしいと、強く思っていました」。

加熱する報道の裏で、平手は心身ともに消耗していく
加熱する報道の裏で、平手は心身ともに消耗していく[c] 2020「僕たちの嘘と真実 DOCUMENTARY of 欅坂 46」製作委員会

活動が思うようにいかないなか、2期生の加入で新体制となった2019年夏には、のちに発売見送りとなった幻の9thシングル「10月のプールに飛び込んだ」の制作が進められていく。先日、欅坂46のラストシングルとして発表された「誰がその鐘を鳴らすのか?」もこの時期に提供されていたのだという。

「ちょうど、『10月のプールに飛び込んだ』『砂塵』などの制作期間中にいただいた曲です。もちろんその頃はこの曲がラストシングルになるとは全く予想していなかったんですが、初めて聴いた時から大好きな曲でした。その後ラストシングル、センター不在の楽曲になったことで自分のなかで解釈が変わった部分もあって、曲をよりまっすぐに受け取れるようになりました」。

菅井はキャプテンとして、2期生へ率直な想いを伝えていた
菅井はキャプテンとして、2期生へ率直な想いを伝えていた撮影/黒羽政士

作中、「10月のプールに飛び込んだ」のMV撮影を平手が欠席し、後日スタッフからメンバーにシングルが発売見送りになったことを知らされる場面がある。初めてのシングル発売が延期になり落胆する2期生に、菅井はどのように接したのだろうか。

「彼女たちは欅をすごく好きで入ってきてくれた子ばかりなので、てちと一緒に作品を作りたかっただろうなと思います。MV撮影の時も、2期生の子たちがてちのポジションを埋めてくれてたりしたのですが、それが発表されなくなってしまうことはどんなに悔しかったことだろうと。2期生の子たちには『(MVでの)パフォーマンス好きだったよ』とか『ありがとう』という気持ちを伝えました」。

「脱退すると聞いた時は、『頑張ってくれてありがとう』という思いでいっぱいでした」

2019年9月18~19日には、「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」の追加公演として初の東京ドーム公演を敢行。ツアーを欠席していた平手も全編に出演し、それまでの欅坂46の集大成ともいえるパフォーマンスで観客を魅了した。しかしその後、平手とともに年末の音楽特番の準備を進めていくうち、菅井のなかである予感が積み重なっていった。

「歌番組の出演を重ねていくうちに、『てちとは、これが最後になるんだろうな』という予感が、徐々に確信に変わっていきました。なので、最後のパフォーマンスになった『第70回紅白歌合戦』の時は、最終確認のような感じでした」。

その言葉の通り、この出演を最後に今年1月、平手友梨奈はグループからの脱退を発表した。

最後のパフォーマンスとなった紅白歌合戦の楽屋で、平手はメンバーそれぞれに感謝を伝えたのだという
最後のパフォーマンスとなった紅白歌合戦の楽屋で、平手はメンバーそれぞれに感謝を伝えたのだという[c] 2020「僕たちの嘘と真実 DOCUMENTARY of 欅坂 46」製作委員会

「紅白の出番が終わったあと、本当にこれが最後なんだと直接聞いて、その時はもう引き止めるというより『これまでずっと頑張ってくれてありがとう。おつかれさま』という思いでいっぱいで。ただただ感謝を伝えました。てちからも『ありがとう』と労いの言葉をかけてもらえて、ちゃんと話せてうれしかったです」。

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