エジソンの知られざる一面にMCUキャストの共演…『エジソンズ・ゲーム』をさらに楽しむ3つのポイント!
土曜日が休日なのは彼のおかげ!?カリスマ実業家ウェスティングハウスとは?
エジソンと対をなすカリスマ実業家、ウェスティングハウスに扮したのは、『ノクターナル・アニマルズ』(16)などで2度のオスカーノミネートの経験があり、『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)でも強烈な印象を残したマイケル・シャノン。悪役を演じることが多いシャノンだが、本作のウェスティングハウスはその例には当てはまらない。劇中では、エジソンの会社での冷遇に耐え兼ねたテスラを好待遇で迎え入れ、大勢いる従業員を気遣うなど、周囲の人たちの才能を伸ばすことで高みを目指そうとする。
人格者である彼の人柄がよくわかるのが、彼に買収を持ちかけた実業家のJPモルガン(マシュー・マクファディン)が「週5日労働は守れないが」と言ったエピソード。ウェスティングハウスは「良い働きをする人間は与えられた時間で適切な仕事をする」を信条としており、従業員が午後から野球をしに行けるように、土曜日の半分を休みにしていたという。「やさしくて、思いやりがある人間だったらしい。僕は英雄を演じるのは得意ではないけれど、それでもその人に近づけるように努力したよ」とシャノンも語るように、大物実業家が部下に銃で撃たれるのが珍しくない時代に、ウェスティングハウスは大勢から慕われていたのだ。
ポイント2「エジソン並みの発明を求められた?美術チームの凄技」
圧巻のシカゴ万博を甦らせた美術へのこだわり
19世紀終わりのアメリカを再現するため、美術スタッフにも様々な苦労が。エジソンの研究室に置かれた10~15台の巨大な発電機や変圧器に加え、彼が設計にかかわった電気椅子などの制作にあたっては、歴史的に正確であることが求められた。トーマス・エジソン研究所の協力も得ながら、図面や新聞の切り抜きを使い、データに即して当時とまったく同じように作り上げられたという。
最も難しかったのは、クライマックスに登場するシカゴ万博の会場。ゾウがいたり、あちらこちらで突拍子もないパフォーマンスをしているなど、そのスケールの大きさと豪華さは尋常ではない。撮影には、ロンドン万国博覧会の解体資材で建てられたアレクサンドラ・パレスの外観や、歴史あるロイヤル・パビリオンの内観などが使用され、VFXと白黒写真にカラーをつけた動画のモンタージュを合わせることで壮観な映像を作り上げている。特に、劇中ではほとんど顔を合わせることがないエジソンとウェスティングハウスが対峙する中国館は、撮影のために宴会場からテーブルをすべて搬出し、そこに金色の床や竹の横木、書で装飾するなど、闘いを終えた2人の不思議な距離感を創出することに一役買っている。
Blu-ray&DVD 10月23日(金)発売
価格:Blu-ray 4,700円+税、DVD 3,800円+税
発売・販売元:KADOKAWA