松本穂香と奈緒が明かす、『みをつくし料理帖』で紡いだ“姉妹”の絆
「子役の二人が話す姿から10年後のイメージが湧いてきて、とても助かりました」(奈緒)
――お二人の幼少時代を演じられた子役の方々とも現場で交流が?
松本「新井美羽ちゃんは『この世界の片隅に』でも私の幼少時代を演じてくれて、監督はその作品をご覧になって私にオファーしてくださったそうなので、とても不思議なご縁を感じました。二人が人形のお守りをくれたりして、すごく可愛らしかったですね」
奈緒「撮影の都合上、クランクイン前に二人のお芝居を見ることができなかったので、プライベートで美羽ちゃんと咲希ちゃんとご飯を食べに行かせてもらったんです。なにか特徴を掴もうと観察していたんですが、二人が話す姿を見ているうちにだんだん10年後のイメージが湧いてきて、あさひ太夫を演じるうえでとても助かりました」
――完成した作品を観た感想はいかがでしたか?
松本「奈緒さんとたまたま同じ回に観ていたんですけど、試写が終わった途端、二人ともちょっとポーッとしちゃったんですよね。なかなか客観的に観ることができなくて…」
奈緒「観終わってから、同じタイミングで目が合ったもんね(笑)」
松本「そう!現場で薬師丸ひろ子さんがひっそりと涙を流されていたことや、石坂浩二さんが、金田一耕助を演じていた時のパンフレットを見ながら、角川さんとの思い出話をしてくださったことなど、撮影時に私が見聞きしていたことが、映画を観ている途中で一気に湧き上がってきたんです。なにより撮影前に角川さんがやりたいとおっしゃっていたことが、全て叶っていたことにも驚かされました。皆さんのアツい思いが、目一杯詰まった作品です」
奈緒「私も、監督ご自身がこの映画をどう感じられたのかが気になって仕方なかったのですが、『自分の代表作になった』とおっしゃっていて。完成品をご覧になった監督が最後に大きなOKを出されたのであれば、あとはもう、できる限り沢山の方々にこの映画をご覧いただきたいと思いました」