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なにわ男子・道枝駿佑が明かす、V6・井ノ原快彦に感じた“包容力”「ずっと“パパ”と呼んでいます」

インタビュー

なにわ男子・道枝駿佑が明かす、V6・井ノ原快彦に感じた“包容力”「ずっと“パパ”と呼んでいます」

「20代になったら大人の役や、刑事、医者、探偵などの役に挑戦してみたい」

『461個のおべんとう』は11月6日より公開中
『461個のおべんとう』は11月6日より公開中[c]2020「461個のおべんとう」製作委員会

演じた虹輝は、自由奔放な性格の父、一樹とは違い、ナイーブで内向的な性格だ。思春期のころに両親が離婚したことで心に寂しさも抱えていて、プチ反抗期となる。
道枝は虹輝と自分との共通点を問われると「僕自身も自分から人に話しかけるタイプではないし、自分が思ったことを、相手に上手く伝えることができないんです。自分のなかにいろいろなことを溜め込み、もがいていても、そのことをあまり口には出せないので、そういう不器用なところは虹輝と似ているかもしれない」と述懐。

だからこそ、虹輝の変化にシンパシーを感じ、繊細な演技を引きだせたようだ。「虹輝はおべんとうがきっかけで友達と仲良くなり、表情も性格も変わってすごく明るくなっていく。そういう変化はとても共感できました。また、中学3年生から高校3年生で卒業するまでの虹輝を演じるので、声のトーンを変えたり、最初の方は性格も暗いので、猫背にしたりはしました」。

虹輝が、おべんとうを通して、友達の輪を広げていく
虹輝が、おべんとうを通して、友達の輪を広げていく[c]2020「461個のおべんとう」製作委員会

本作では、何度か虹輝が涙を流すシーンがあるが、道枝は見事に虹輝の心情に寄り添い、観る者の涙腺を刺激していく。「涙を流すシーンは、やり慣れていないので、すごく難しかったです。その場になると、なかなか涙が出てこなかったシーンもありましたが、虹輝の想いに寄り添って、改めて気持ちを作り、そのあとは涙を流せたので良かったなと思いました。その時は、撮影も後半に入っていて、僕自身の寂しい気持ちや、お父さんへの感謝など、様々なことを考えました」。

俳優としてのキャリアを積み始めて3年、いまの段階で俳優業の魅力をどう捉えているのだろうか。
「お芝居は難しいけど、楽しいなとも思います。でも、おもしろさという点では、まだ僕はちゃんとはわかっていないので、もう少し経てば、たぶん自分のなかでもなにかが変わるのではないかと。演じる役の多種多様な感情を考えることはおもしろいと思っているので、これからもいろんな役をやらせていただき、少しずつわかっていければいいなと思います」。

【写真を見る】道枝駿佑と井ノ原快彦が演じた親子の名シーン
【写真を見る】道枝駿佑と井ノ原快彦が演じた親子の名シーン[c]2020「461個のおべんとう」製作委員会

演じてみたい役柄については「10代のうちは、10代にしかできない役をやっていきたい」という。沢村一樹主演のドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」で演じたサイコパス役での怪演でも、迫真の演技に注目が集まったが、道枝自身も「サイコパスな役柄は、もう1回やってみたいです」と意欲を見せる。さらに「20代になったら、大人の役柄はもちろん、刑事、医者、探偵などの役に挑戦してみたい」と展望についても口にした。

すでに若手俳優として頭角を現している道枝だが、本作での井ノ原との共演はもちろん、今後も先輩の俳優陣からたくさんのものを吸収し、俳優としての研鑽を積んでいくに違いない。まずは、10代のいまでしか表現できない心のひだを丁寧に表現した『461個のおべんとう』をたっぷりと堪能してほしい。

取材・文/山崎伸子

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