森川葵、松井玲奈、百田夏菜子、“おジャ魔女世代”の3人が語り合う「どれみちゃんが教えてくれたこと」
「ソラが酔っぱらうシーンは観てほしい。自分で観るのはちょっと怖いけど…」(森川)
――苦労したセリフやシーンはありますか?
森川「呪文を唱えるシーンは難しかったですね。全国のファンを代表して私があの呪文を言うことになるなんて思ってもみなかったので…。長い言葉ではないけれど、ほかのどんなセリフよりもその一行に重みを感じて緊張しました」
松井「私も呪文です。ファンの人たちがアニメでずっと楽しんでいたものを、自分が公式で口にするなんて…。やっぱりおジャ魔女たちがいてこその呪文なので、オリジナルに近づけるか、ミレの言い方に寄せるのか、塩梅が難しかったです。宣伝用の映像撮りで呪文を言うたびに、心臓がキュウッてなりました」
百田「私も台本に呪文が書いてあるのを見た時からもうゾワゾワして。自分に対して『え、あなたがこれを言うんですか!?』みたいな(笑)。ずっと憧れていたので、公式で言えるのが不思議な感じでした」
――「ここに注目!」というシーンを教えてください。
森川「ソラがベロベロに酔っぱらうシーンがあるのですが、本読みの時にまったくうまくいかなかったんです。実写でも酔うお芝居ってすごく難しいんですけど、声だけで演じるのはさらに難しくて。いったん家に持ち帰ってムチャクチャ練習しました。ボイスレコーダーで録音してどう聞こえるのかをチェックして、ろれつが回らない感じもやりすぎてイヤな感じに聞こえないように何度も繰り返したので、ぜひ注目してほしいです。自分的には観るのがちょっと怖いですけど…」
松井「ミレちゃんはちょっと恋愛に疎いところがありまして(笑)、それをからかうようなレイカちゃんのおもしろシーンがあるんですね。頭のなかにレイカちゃんがいっぱい出てくるユニークでにぎやかなシーンになっているので、そこが見どころかなと思います」
百田「レイカのダメ彼氏の聖也役を演じている浜野謙太さんの歌声を聴けるシーンがあるんです。聖也はミュージシャン志望で、浜野さんも実際に歌っている方なので、アフレコでは監督が『この尺で好きなように歌っていいよ』と。私は横で見ていたのですが、めちゃめちゃ楽しくて(笑)。あのシーンだけで、聖也のことがだいぶ分かるんじゃないでしょうか」
「いま見返すと、休日の朝に放送していたなんて本当にすごいアニメだなと思います」(松井)
――ソラ、ミレ、レイカと同様に、幼い頃はテレビの前で「おジャ魔女どれみ」に夢中になっていたという皆さんですが、特に心に残っているエピソードはありますか?
森川「はづきちゃんの幼なじみのまさるくんが、お父さんに貰ったトランペットを練習する回は切なかったですね。まさるくんが出てくるエピソード(『おジャ魔女どれみ』第17話『矢田くんは不良小学生!?』)は毎回ちょっと切ないというか、彼が出てくると急に温度感が変わる印象があります」
松井「私は不登校のかよこちゃんが出てくる回(『も~っと!おジャ魔女どれみ』第45話『みんなで! メリークリスマス』)ですね。どれみちゃんたちに励まされて学校まで来るんですけど、教室に入れず、廊下で吐きそうになってしまう。そんなかよこちゃんに、どれみちゃんたちが自分の服を差しだして『ここに吐いていいよ』と言うんです。いま見返すと、その優しさにグっときて。あのシーンを休日の朝に放送していたと思うと、本当にすごいアニメだなって」
百田「第1話でどれみちゃんがマジョリカと出会って、魔女見習いになるけど上手に変身できなくて…という映像をすごく覚えています(『おジャ魔女どれみ』第1話『私どれみ!魔女見習いになる!!』)。なにが、というわけではないのですが、はじまりのシーンが心に焼きついていますね」