『銀魂』声優陣が晴れ着姿で登壇、杉田智和が「集大成」と感無量!釘宮理恵は「当初は下ネタなんて絶対に言いたくなかった」
アニメ「銀魂」15年の歴史を締めくくる映画『銀魂 THE FINAL』の公開記念舞台挨拶が1月9日に新宿バルト9で開催され、杉田智和、阪口大助、釘宮理恵、高橋美佳子、千葉進歩、中井和哉、鈴村健一、石田彰、立木文彦、宮脇千鶴監督が出席。声優陣は晴れ着姿で華々しく登場した。
「銀魂」は、シリーズ累計発行部数5500万部を超える「週刊少年ジャンプ」の空知英秋原作の人気漫画。“今度こそ本当に”(!?)終わる作品として『銀魂 THE FINAL』が公開となった。銀時役の杉田は「これまでの集大成が込められている。初期からかかっていた曲を今回の映画用にアレンジしていたり、背景のCGも脈々と受け継がれている。CG担当の方からのコメントで『継ぎ足していった秘伝のタレみたいになっています』とありましたが、僕らの芝居もそれになっているとうれしい」と完成作への想いを明かした。
「いまだから言える謝罪、感謝」を明かすことになると、新八役の阪口は「杉田くんとくぎみー(釘宮)にありがとうございます」とお礼。「大変な心理状態の時も、現場に来ると楽しくて。ポジティブになれた。すごく助かったし、支えられた時期もあった」と心を込めた。「どういたしまして」と笑顔を見せた神楽役の釘宮は、「釘宮理恵さんにごめんなさいと言いたい」と過去の自分に謝罪。「始まった当初は、下ネタなんて絶対に言いたくないと思っていた。あれよあれよと言う間にどんな汚い言葉も放送禁止用語も、台本に書いてあったらサラリとつぶやけるようになった。あのころの私を取り戻したい!」と叫ぶと、杉田と阪口は「申し訳ない!」と声を揃えていた。
桂役の石田は、社会現象を巻き起こしている『鬼滅の刃』で猗窩座役を演じていることもあり「『鬼滅の刃』が当たっていいなと思っているので…ごめんなさい。『銀魂』頑張れ!」とエール。同じく『鬼滅の刃』にも出演している沖田役の鈴村も「朝の番組をやっているんですが、そこで『鬼滅の刃』と『銀魂』どちらが好きですか?という質問に、勢いで『鬼滅の刃』と言ってしまいました。『銀魂』も大好きです」と打ち明けた。会場には神威役を演じる日野聡からメッセージが届くひと幕もあったが、こちらは『鬼滅の刃』の煉獄役が大いに話題となっていることもあり「裏切り者、日野聡でした!ウソ、ウソ!心はいつも『銀魂』でいっぱいだからね!」とお茶目なコメントを寄せていた。
また近藤役の千葉は「担当キャラクターの下半身を見せ続けることによって、皆さんにお見苦しいところを見せてしまい、ごめんなさいと共に、温かく見守ってくださった方にはありがとうと言いたい」、土方役の中井は「うちの子には『あまり「銀魂」とか観るんじゃありませんよ』と言っていた。本当にごめんなさい」とにっこり。マダオこと長谷川役の立木は「『銀魂』の声優様のメンバーが一番好き。いつ会っても、こんな俺にいつも優しくしてくれた。このメンバーが日本一」とあふれる想いを口にしていた。
この日は、イベントでは恒例となった原作者の空知から手紙が届き、釘宮が代読した。「幾度も終わる終わる詐欺を繰り広げてきたこのアニメも、本当の終わりの時を迎えます」「僕はたぶん泣いちゃうでしょうね。心待ちにしつつもこの日が来なければいいと思っていた」としんみりとした言葉がつづられつつも、「さらば、シンジ、レイ、アスカ。さらばすべてのエヴァンゲリオン」と続いており、ステージも大爆笑。「庵野じゃなくて、アホの英秋のほうのやつ?」「どっちのヒデアキも終わる詐欺やってるけど」と笑いの起きるワードを連発しつつ、「さよならは言わなくていいですよね」と手紙を締め括っていた。
最後の挨拶では、杉田が「アニメはいったんファイナルですけど、作品は残り続ける」とコメント。「これからみんな、未来に向かっていくはず。ナレーションの現場に行けば、『万事屋さんと仕事するのが夢だったんです』とか言われるんです。(銀時を演じるのも)まったく最後ではないし、僕本人が演じればそれっぽく聞こえるんですよね。なので、封印されるわけではない」と力強く語っていた。
取材・文/成田おり枝