勝新太郎やウルトラマンにも影響を与えた夭逝の天才、ジェームズ・ディーンの影響力
そのカッコよさに痺れる!代表作が劇場で上映
その影響力ゆえに誰もが名を知る大スターだが、意外にも出演作は、エキストラ作品を除くとわずか3本のみ。その3作、『エデンの東』(55)、『理由なき反抗』、『ジャイアンツ』が、1月29日から2月10(水)の13日間限定で劇場公開されている。
初主演作となったのが、旧約聖書の「カインとアベル」を下敷きとしたジョン・スタインベックの原作をエリア・カザンが映画化した『エデンの東』。父親の愛に飢えた孤独な問題児と品行方正な兄、兄ばかりを溺愛する厳格な父親に、死んだと思われていた母という、家族がテーマの作品だ。原作者からの推薦もあり、主人公のキャル役を得たディーンは、父との関係や幼きころに訪れた母の死など、自らの人生を投影したかのような哀愁と荒々しさを同居させた演技で複雑な人物像を表現。第28回アカデミー賞では死後にもかかわらず主演男優賞にノミネートされた。
続くニコラス・レイ原作・監督の『理由なき反抗』は、若者たちのチキンレースを題材としており、ディーンの死ともどこか重なるような1作。死から1か月後に公開された本作で、ディーンはティーンエイジャーが抱える怒りや苦悩をギラついたオーラで体現。赤のジャケット&ジーンズにリーゼントというファッションもアイコンとなった。
遺作となった『ジャイアンツ』は、エドナ・ファーバーの原作をジョージ・スティーヴンス監督が映画化。移りゆくテキサスの人々の歴史を3世代にわたって描いた大河ドラマだ。ディーンは、一介の牧童から石油王に成り上がっていく青年のジェットを演じるにあたり、前2作のような憂いを封印し、前向きでエネルギッシュな姿を披露。死後2年連続でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるという快挙を成し遂げた。
数年前には、べトナム戦争を題材にした『Finding Jack』に、CGIのディーンが出演することを遺族が許可したというニュースも飛び出すなど、死後65年以上経っても新作の話が出ていることがディーンの存在の大きさを証明している。なお、新作に関してはその後の展開を耳にしないが、今後どんな動きを見せるのかにも注視したいところだ。
ディーンのファンはもちろん、名前は聞いたことあるけどちゃんと作品は観たことがないという人も今回の上映に足を運び、大スターたる所以を感じ取ってほしい。
文/サンクレイオ翼
期間:1月29日〜2月10日(水)
劇場:新宿ピカデリー(東京) 、なんばパークスシネマ(大阪)
URL:https://warnerbros.co.jp/movie/cat/jamesdean/
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