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人気俳優デイン・デハーンを口説き落とした方法とは?

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人気俳優デイン・デハーンを口説き落とした方法とは?

第28回東京国際映画祭特別招待作品『ディーン、君がいた瞬間(とき)』(12月公開)の舞台挨拶が10月24日に新宿バルト9で行われ、アントン・コービン監督が登壇。デイン・デハーンとロバート・パティンソンの印象を明かした。

本作は、後に天才写真家と呼ばれるデニス・ストックとスター俳優ジェームズ・ディーンが、まだ若手写真家と無名の新人俳優だった頃のエピソードをつづるヒューマンドラマ。コービン監督は「ほとんどの人がジェームズ・ディーンの名前に引かれると思うけれど、僕はカメラマンに興味があったんだ」と着想のきっかけを吐露。写真家としても世界中にファンを持つコービン監督だけに「僕は40年以上、公けにさらされている人たちを撮ってきた。デニス・ストック、そして彼と被写体との関係にとても共感もできたんだ」と話す。

ジェームズ・ディーンは「50年代の半ばに起こった変化においてとても重要な存在」とアイコンとしてのディーンについて解説するコービン監督。人気急上昇中のデイン・デハーンがディーン役を演じているが、「デイン自身もディーンが大好きで、最初は『僕にはできない』といって会ってもくれなかったんだ。もし彼がやってくれなかったら、本当に僕は困っていたよ」と口説き落とすのにも苦労したそう。「メタリカのドラマーが共通の友人で、彼がデハーンを説得してくれたんだ」と意外な秘話も教えてくれた。

さらに「デインはどんなキャラクターをやっても、『この人は実在するんだな』と信じさせてくれる俳優。ディーンをやるとなると、外見を似せることはある程度できるけれどやはり本物ではない。そのギャップを埋めるのは俳優の仕事になる。デインはそのギャップを埋める才能がある俳優だよ」と主演俳優を信頼しきり。

一方のストック役はロバート・パティンソンが扮しており、「彼は役者として成長できる役をずっとやっている。自分の才能を証明することに一生懸命なんだと思う」と分析。「ストックもカメラマンとしての才能を世の中に証明しようとしているわけで、彼らは考え方が似ていると思った。ロバートはどこか苦悶を抱えているようなところがあって、それもこの役と同じ。理想的な俳優だったよ」と大満足の表情で、「この二人の役者がいることですごくいいエネルギーが現場に生まれた」と頼もしい役者陣を得た自信作に胸を張っていた。【取材・文/成田おり枝】

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