土屋太鳳、田中圭は「ありのままが服を着て歩いて来た感じ」『哀愁しんでれら』初日舞台挨拶に揃って登壇
土屋太鳳、田中圭が共演するサスペンス映画『哀愁しんでれら』(公開中)の初日舞台挨拶が2月5日に新宿バルト9で開催され、土屋と田中、娘役を演じたCOCO、渡部亮平監督が登壇。運動神経抜群でストレッチ好きで知られる土屋だが、田中がマッサージで肩を揉もうとしたところ「マジがっちがちだった(笑)」と衝撃の告白をして会場を笑わせた。
「TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2016」でグランプリを獲得したオリジナル脚本を映画化した本作。一晩で怒涛の不幸にあい、すべてを失うも王子様のような開業医の大悟(田中)と出会い、娘のヒカリと3人で幸せな新婚生活を始めた小春(土屋)。しかしその先には想像もできない毎日が待っていた…。
公開初日を迎え、真っ白なウェディングドレスをまとって登場した土屋。「まずは命と向き合う医療従事者の方に感謝申し上げます」と挨拶し、「演じたあと、あの後の小春たちをずっと心配していて、もし無事に公開されたならシンデレラの靴に白いドレスを着させてあげたいなと思って、本日この衣装を選びました。皆さんの心の中で、どうか小春たちを幸せにしてあげてください」とこの衣装を選んだ真意を告白。続いて小春と結婚する大悟役を演じた田中は、本作鑑賞後の観客を前に「(皆さんが)どういう精神状態か分からないんですけど(笑)、一回ちょっと切り替えて、この場は楽しい時間を過ごしたいと思いますのでよろしくお願いします」と笑顔を見せ、場を和ませた。
今回、出演を3回も断ったという難役に挑んだ土屋だが、一番大変だったのは小春と出会うまでだったといい「私の祖母が医師だったので、医療従事者の方だけでなくそれを支える家族の覚悟だったり大変さはなんとなく聞いていて、そのイメージを自分の中で一度全部消さないと生きれないなと思った」と明かす。一方で「大悟役が田中さんかもと聞いた時に、あっ!なるほど!って先に大悟さんの姿がパッと見えて、そこから小春が身近に感じた」とも。「そこからは現場の皆さんの中で、心がお団子のように絡み合ってコロコロ転がっていった感じです(笑)」と独特の表現で話すと、田中が「ニュアンスは伝わってると思うよ(笑)!」と笑顔でフォローし息の合った様子を見せた。
そして大悟が男手一つで育ててきた娘のヒカリ役を演じたのが、現在63万人超のフォロワーを誇る世界的キッズインスタグラマーのCOCO。本作が演技初挑戦だというが、その堂々とした演技っぷりに田中も「監督から途中に(演技が初だと)聞いて『そうだったのー!』って」と驚きを明かし、全幅の信頼を寄せていた様子。COCOの抜擢した理由について渡部監督は、インスタを見た時の「圧倒的な存在感、空気感に魅かれて、とにかく会いたい」となったと明かし、「生で見ても堂々としていて、まさにヒカリだった」とその第一印象を語った。
3度目の共演となる土屋と田中だが、お互いの”裏の顔”についての話題になると、田中は「これ言ったら太鳳ちゃんのイメージ変わっちゃうなー」と言いながら「知ってる方も多いと思いますが、太鳳ちゃんはストレッチバカなんですよね」と切り出し、「自分も睡眠時間なくて大変なのに、気づくと監督の肩を揉んだり、僕もやってくれて、ある時お返しに揉もうとしたらマジがっちがちだったんですよ(笑)!」と衝撃の告白。「なんのためのストレッチやってるんだっていう(笑)。あれはこの撮影で一番笑い転げた」と振り返ると、土屋は「あれはどうしようもないというか…(笑)。頑張ってストレッチはしてるんですけど」と嘆く一幕も。
続いて田中について聞かれた土屋は、「圭さんは裏も表もない。ありのままが服を着て歩いて来た感じ」と語り、「大悟さんの変なとこって、後出しジャンケンのように後から後から出てくるから、衝撃的で怖くなってくると思うんですけど、圭さんは割と前から“僕はこういう人ですよ”というのを出して向き合ってくれる。寝ぐせもすごくて、現場もジャージでサンダル履いてくるので、素敵というか心が温かい。アボカドみたいに外は柔らかいけど、中はハードボイルドみたい」と話すと、田中も「アボカド俳優だ(笑)」と爆笑していた。
さらに2月3日に26歳となった土屋の誕生日をお祝いして、サプライズでフラワーケーキが登場すると「うれしい!」と土屋も喜びの笑顔。田中が「太鳳ちゃんは本当にずーっとこのままで成長していって欲しいと思いますし、いっぱい良い経験してるんだろうなっていう土屋太鳳の木にいっぱい実が実っているので、元気に明るくみんなに愛され、みんなを愛せる太鳳ちゃんのまんまでいてください!」と代表してメッセージを贈ると、土屋は「すごくうれしいです。支えてくれている家族や仕事の皆さん、友人、ファンの方々だったりがいてこそ、ここにこうして立てているので、そんなに早くは咲けないというかゆっくりタイプかもしれないですが、一日一日を大切に、枯れても種のために枯れられたらなと(笑)」と今後の抱負を語り、笑いを誘っていた。
取材・文/富塚沙羅