『ヤクザと家族 The Family』で新たな時代を背負って見せた磯村勇斗、“ヤクザ映画”と憧れの俳優を語る
「その人を魅力的に見せているのはその人から放たれている空気ですよね」
――『ヤクザと家族』は男が憧れる男の肖像画のような映画ですが、磯村さん自身が憧れる男優は?
「一人目は三船敏郎さん。どの映画で感じたのかちょっと忘れちゃったんですけど、若い時代に演じられた時代劇で、でも『羅生門』ではなく、はらりと垂れた前髪のショットが非常にセクシーで、どきドキっとしたんです。いまの自分とそう変わらない年齢なのにとてもダンディで、いまの時代とはまったく違った種類の色気だと思いました。
2人目はブラッド・ピット。『ジョー・ブラックをよろしく』の時は30代半ばですけど、美少年って言いたくなる。どの年代の時も、どの時代でも、セクシーだなと思うし、ひげ有りでも無しナシでもかっこいい(笑)。クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』も熟した感じの大人の色気を感じました。
最後は翼としての賢兄こと綾野剛さんですね。元々、ロングヘアー時代の綾野さんが好きで、特に『GANTZ』や『クローズZERO』の頃のちょっと狂気じみて演じている綾野さんはセクシーだと思う。『ヤクザと家族』の撮影で実際にお会いして、人を包み込むような大人の落ち着き具合というか、色気のオーラを感じました。
結局、顔がいくらかっこよくても色気があるとは限らないと思うし、ない人もいますから。そうやって考えると、その人を魅力的に見せているのはその人から放たれている空気ですよね。綾野さんを見ていて感じましたけど、優しさとか落ち着きなんじゃないかなと思います。特に優しさは人の魅力としてとても大切な要素だと思います。というわけで、皆さんもぜひ、スクリーンで賢兄の魅力をお確かめください!」
取材・文/金原由佳
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