東映・岡田裕介会長「お別れの会」、吉永小百合らが出席。西田敏行、広瀬すずら数々の映画人が“贈る言葉”

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東映・岡田裕介会長「お別れの会」、吉永小百合らが出席。西田敏行、広瀬すずら数々の映画人が“贈る言葉”

昨年11月に亡くなった東映グループの岡田裕介会長の「お別れの会」が、3月10日に都内ホテルで行われ、女優の吉永小百合や岩下志麻ら数多くの映画関係者が参列。映画を愛し、映画人に愛された故人を偲んだ。

【写真を見る】祭壇の前面は東映映画のオープニングシーンの“荒磯に波”をイメージ。岡田会長がにっこりと微笑む遺影が飾られた
【写真を見る】祭壇の前面は東映映画のオープニングシーンの“荒磯に波”をイメージ。岡田会長がにっこりと微笑む遺影が飾られた

東映の岡田裕介代表取締役グループ会長は、2020年11月18日に急性大動脈解離により都内の病院で逝去。享年71歳。1970年に森谷司郎監督の『赤頭巾ちゃん気をつけて』で映画俳優デビューし、俳優や映画プロデューサー、東映の経営者として活躍した。祭壇は1万2800本の花に彩られ、前面は、東映映画のオープニングシーンの“荒磯に波”をイメージ。祭壇後方の両サイドには、岡田会長の主なプロデュース作品のポスターが飾られた。

長年、岡田会長とタッグを組んできた吉永は、「『裕介さん、いま、どちらですか? お元気ですか?』大空に向かって、森の奥に向かって、時折声を掛けたくなります。あまりにも突然で、もうお会いできないという実感が涌かないのです。でも、現実なのですよね…。40年間も、映画づくりをご一緒させていただき、心から感謝して居ります。ありがとう!本当に、ありがとうございました」と感謝の言葉を贈った。

また岡田会長が陣頭指揮を執っていた吉永主演の『いのちの停車場』(5月21日公開)に出演する広瀬すずは、「岡田会長のユーモアなお人柄で楽しい時間を過ごさせて頂いていた直後の事で、今もなんだか心の中がふわふわしています。私自身なかなか東映作品に参加させて頂く機会がなく初めてご一緒させて頂き、岡田さんが完成まで楽しみだなあ、とおっしゃっていたので、凄く寂しいです。岡田さん、ゆっくりゆっくり休んで下さい」と寂しさのにじむ“贈る言葉”を寄せた。

西田敏行も「本当に岡田さん、いないんですか?もしかしたらすぐ傍にいるんじゃないですか。いまでも、後ろから『西やん!』って声をかけられそうな気がします」と実感が湧かない様子で、「先代のお父様は岩のような人でしたが、裕介さんは風のようにそして林のように涼やかな個性をお持ちで多くの人に愛され、また日本映画を語る上で欠かせない存在と思います」と故人を懐かしみ、岩下志麻も「もっともっと映画を創っていただきたかったです。本当に残念でたまりません」と偲んだ。

岡田会長の戒名は、「東裕院殿天山剛映大居士」。手塚治虫原作の「ブッタ」映画化の際にお世話になった慶安寺の深澤信善住職がつけたという。

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