『孤狼の血 LEVEL2』撮影現場に潜入!鈴木亮平、村上虹郎が熱演する新キャラクターに注目
鈴木亮平が、“悪魔の男”上林成浩を怪演!
“悪魔の男”と送りなされる五十子会上林組の組長、上林成浩を怪演するのが、『ひとよ』(19)に続いての白石組参戦となる鈴木亮平だ。
現場取材の2日目、ビル一棟を借り切って上林組の事務所を再現したロケセットにて、早朝からの撮影に参加した鈴木の姿を見た記者は、その異様な迫力に思わずたじろいだ。
映画やテレビドラマで見慣れた温和な鈴木の面影はそこにはなく、眉毛を剃り、バリカンで整えられた髪型に、屈強な肉体で観るものを圧倒する上林の姿は、呉原を恐怖のどん底に叩き落す、まさに“悪魔”と言える雰囲気を漂わせていた。
この日撮影されたのは、日岡が上林の事務所に足を運び、宿敵となる2人が初対面する重要なシーン。ビルの最上階に誂えられた事務所の入り口付近で撮影を見学していると、日岡の呼びかけに対し、奥の部屋から不敵な笑みを浮かべつつ姿を現す上林。フィジカル、メンタル共に強い威圧を感じさせる上林は、一度見たら忘れられない強烈なインパクトを醸しだしている。
白石監督から「上林を日本映画史に残る悪役にしてほしい」との命を受けた鈴木は、その期待に応えるため、自身の写真を自ら加工して、上林の髪型を監督に提案したそうだ。その熱量は、しっかりと本作の画面に焼き付いている。
撮影を終えた鈴木は、クランクアップ時のコメントのなかでも、「続編ということに非常にプレッシャーを感じましたが、脚本を読んで、“これはお受けしないわけにはいかない”と強く感じ、挑戦することを決心しました。上林として思い通りに生きさせていただけて本当に幸せでした」と、本作に参加できた喜びを語っていた。
また、鈴木は現場でも上林組の若手キャストたちを取りまとめるリーダーシップを発揮。日々の撮影はもちろん自身の出番がないシーンでも、若手キャストと共に撮影を見学。時にはキャスト、スタッフに声をかけ、激励しながら現場が一丸となる雰囲気作りに大きく貢献していたのが印象的だった。
記者らが見学した事務所のシーンを撮影した際も、カットがかかり階下の控室に戻る途中、奥のモニタールームにいた我々と目が合うと、いつもの優しい笑みを浮かべながらこちらに足を運び、「朝早くからお疲れ様です!いいシーンにしますので、応援よろしくお願いします」と爽やかな笑顔を見せてくれた。
白石監督が“日本映画史に残る悪役”と表現するように、鈴木の存在感や、その恵まれた体躯から繰りだされるアクションが、前作を上回る活劇として展開する物語にとって強い推進力になっていることは疑いようがない。
大上の遺志を継ぐ日岡、“悪魔の男”上林、そしてその上林組にスパイとして潜り込むチンタ。それぞれの目的のために動く男たちの想いが激突する『孤狼の血 LEVEL2』は、間もなく完成を迎えようとしている。
現場取材を通して、白石組に息づく強い絆に触れたことで、作品に込められた熱い想いを受け取れる公開日がさらに待ち遠しくなった。
取材・文/編集部