ゴリこと照屋年之監督×満島ひかり主演映画『演じる女』が沖縄国際映画祭で上映!
現在開催中の島ぜんぶでおーきな祭 第13回沖縄国際映画祭で、照屋年之監督(ガレッジセールのゴリ)がメガホンをとった地域発信型映画『演じる女』が4月17日に那覇市の桜坂劇場で上映され、舞台挨拶に本作に出演した宮川たま子、仲田まさえ、スペシャルゲストとして沖縄県大宜味村の宮城功光村長が登壇した。
本作は、沖縄県大宜味村を舞台に、余命わずかな認知症の社長と、その財産を狙うとされる若い妻の間に隠された秘密をミステリアスに描くヒューマンドラマ。照屋年之が監督と脚本を手掛け、沖縄出身の実力派女優、満島ひかりが主演を務めた。
宮川は「パンを食べるおばさん役Bの宮川たま子です!」と自己紹介して会場を沸かせ、宮城村長は、村の特産品であるシークヮーサーや、村が世界的な健康長寿地域 「ブルーゾーン」とされていることなどをアピール。
続けて、照屋監督の演出についてクロストーク。たま子は「撮影中は、ゴリさんではなく“照屋年之監督”の顔になる!」と語り、パンを噛みしめる秒数や口への入れ方、ヒロインの満島さんへの目線の送り方、瞬きの回数までを監督から細かく丁寧に指導されたと明かした。
宮川は「お笑いの指導のほうがもっと怒られる」と、映画監督としての照屋監督の演出を絶賛。一方、沖縄の喜劇女優である仲田幸子の孫である仲田は、祖母に出演の許可を得ようとした際「(家族で経営している)お店を休まなければいいよ」と言われたと語り、会場の笑いを誘った。
また、ヒロインの満島について、宮川は「顔、こんだけ」と指で小さな丸を作り、「同じ沖縄出身なのにこんなに違う…。最初はライバル視してました」と悔しそうな表情を見せ、会場は大爆笑となるも「とてもやさしくて、誰にでも親切に接してくれた」とすかさずフォロー。
仲田も「満島さんはやさしくて演技もすばらしく、ご両親も現場に来ていたのでアットホームな時間を過ごすことができました」としみじみと語った。
宮川は、大きなスクリーンで観るのは今回が2度目という本作品について、改めて満島の演技に引き込まれることや、18分の短編映画に壮大なストーリーを詰め込んだ照屋監督の才能を称え「憧れの先輩です」と感慨深げに語った。
後半では仲田が、本作品のテーマソングで、満島が劇中でも歌っている沖縄民謡「かなさんどー」を、三線の生演奏にのせて披露。会場全体が仲田の美声と三線の音色に酔いしれた。
最後に宮川が「今年の沖縄国際映画祭は規模は小さいですが、中身はとても大きいものになっていますので、ぜひ2日間楽しんでほしい」と述べた。仲田も「すばらしい作品に出演させていただいてとてもうれしく思っています」と感謝の言葉で締めくくり、温かな雰囲気の中、舞台挨拶は幕を閉じた。
文/山崎伸子