『竜とそばかすの姫』に国内屈指のクリエイター陣が集結!作品の世界観を楽しむ企画もスタート
ボイスキャスト、ビジュアルなどの情報が少しずつ公開されてきた細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』(7月16日公開)。スタジオ地図10周年の節目を飾る本作のスタッフが本日発表され、日本屈指のクリエイターが揃う顔ぶれに、ますます期待が高まっている。
細田監督が『時をかける少女』(06)以来となる10代の女子高校生をヒロインに、『サマーウォーズ』(09)でも題材となったインターネットの世界を舞台に描く本作。母親の死により心に傷を抱えた少女すずが、50億人が集うインターネットの仮想世界“U”で歌姫“ベル”として生きるなか、“U”で恐れられ、忌み嫌われる謎の“竜”との出会いを通じて、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩む姿が紡がれる。
そんな本作の制作では、“U”の世界の作画監督を細田監督の東映動画時代の師匠で『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(00)以降すべての細田作品に携わった山下高明が担当。現実世界の作画監督とキャラクターデザインを数々の細田作品で原画や作画を担い、1997年にエミー賞アニメーション部門「優れたアニメーション演技賞」受賞経歴を持つ青山浩行が務める。これまで細田監督を支え続けた2人が引き続き腕を振るう。
美術監督の池信孝は『千年女優』(02)、『東京ゴットファーザーズ』(03)、『パプリカ』(06)などの今敏監督の作品でも美術監督を務め、イマジネーションと現実が融合した世界を数多く描いてきた人物。美術設定(プロダクションデザイン)を担う上條安里は『ALWAYS 三丁目の夕日』(05)で第29回日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞、『サマーウォーズ』でインターネット上の仮想世界“OZ”の美術デザインも手掛け、今作でも圧倒的な世界観を描きだす。
加えて『サマーウォーズ』で“OZ”の世界とアバターのCGを制作指揮した堀部亮と、同じく『サマーウォーズ』でCGを制作した下澤洋平がCGディレクターとして名を連ねる。細田作品の特徴でもある手描きとデジタルのハイブリッドな表現を支えてきた2人の技が本作でも大いに発揮されている。
このほかベルのキャラクターデザインで、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで『アナと雪の女王』(13)などのキャラクターを手掛けたジン・キムが、“U”のコンセプトアートで、ロンドン在住の新進気鋭のイギリス人建築家でデザイナーのエリック・ウォンがそれぞれ参加。さらに『ウルフウォーカー』(20)を手掛けたアイルランドのアニメーション・スタジオ、カートゥーン・サルーンも制作に加わっていることが発表済で、本作はまさに国内外の一流クリエイターが集う渾身の一作となっている。
なお、本日よりムビチケ前売券(オンライン)購入者を対象に、映画の制作過程で作られた画像や動画をいち早く閲覧したりSNS企画に参加できるキャンペーンが始動。その第1弾として、キムとウォンによるベルト“U”のデザイン案に加え、 初公開となる予告編ストーリーボード映像を観ることができる。ぜひ作品の世界観をいち早くチェックし、クリエイターたちのイマジネーションに刺激を受けてもらいたい!
文/大場徹