15kg壮絶減量の鶴瓶に、吉永小百合が「もうやめて」

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15kg壮絶減量の鶴瓶に、吉永小百合が「もうやめて」

『男はつらいよ』シリーズの山田洋次監督10年ぶりの現代劇『おとうと』(1月30日公開)がついに完成。主演の吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優、山田洋次監督による完成披露記者会見が11月9日にザ・プリンスパークタワー東京で開催された。

吉永小百合が扮するのは、東京の郊外で小さな薬局を営みながら、ひとり娘・小春を育ててきた吟子。鶴瓶はその弟・鉄郎役で、大阪で役者を志したがまったく売れず、問題ばかり起こしているダメ男を熱演している。

劇中の鉄郎は、がんに侵されていく設定だったため、鶴瓶はなんと役作りで15kgも減量したと言う。現場で痩せていく鶴瓶を見た吉永は、とても心配したとか。「鶴瓶さんが壮絶なダイエットをなさって、日に日に痩せていくのを目の前で見ていて、苦しくなる思いでした。そんな気持ちを芝居ではなく本当に出すことができたんです」

鶴瓶もダイエットについてこう振りかえる。「2か月で15kg痩せました。その間に吉永さんが、大根スープなどを持ってきてくれはって。『もう痩せないで。私が太るから』と言ってくれて。すごいでしょ! あの吉永小百合がですよ。もううれしくなって、どんどん痩せたろ、死んでもええわと思いましたわ(笑)」。そのほか鶴瓶は、吉永が鶴瓶の足をさすってくれたという話も披露し、吉永にデレデレな様子だった。

吉永は、さらに鶴瓶についてこんなエピソードを語った。「鶴瓶さんは裏表のない方でいつもほんわかとあたたかい。でも、夜遅くに(減量のため)今からボクシングを9ラウンドやりにいくと聞いた時は、ぎょっとしました。そんなことしたら、死んじゃうんじゃないかと。激しい部分もお持ちの方なんだなと思いました」

山田監督も鶴瓶のキャスティングについてこう絶賛。「前々から鶴瓶さんには興味があったし、この人なら救いようのない弟のキャラクターが演じられるだろうと思った。また、根っこにおいて、許されなければいけないまともな人間なんだってことも表現できるだろうと思いました」。

また、蒼井優も、あこがれの山田監督作初出演で、非常に感激したと言う。「あこがれていた監督が、目の前で大好きな役者さんに演出をつけられてる。自分が映るシーンじゃない時も、“かぶりつき”で見てました」

山田洋次監督が、満を持して手掛けた本作『おとうと』に、俳優陣も一致団結して臨んだようだ。切っても切れない家族の絆のいとおしさがにじみ出ている映画なので、ぜひ大切な人と観てほしい。【Movie Walker/山崎伸子】

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