ハリウッド王道×ジャンプテイスト!『モータルコンバット』を映画館で体感すべき“3つの理由”
2人のトップクリエイターが仕掛ける、リアルで新しい映像表現
「原作ゲームを尊重し、熱狂的なファンをもてなしつつも、ゲームを知らない映画ファンにもスリリングな体験を提供すること。すべての人が最後まで最高に楽しめる作品を目指しました」と語ったのは、本作でメガホンをとったサイモン・マッコイド監督。これまでPlayStation 3や日産などの自動車メーカー、さらにはNetflixなど様々な大手企業の広告を手掛けてきたCMディレクターであるマッコイド監督は、これが長編映画監督デビュー作となった。
その持ち前の映像センスと、アイデア勝負のCM界で鍛えあげられた豊かなイマジネーションは、本作の世界をより豊かなものにしている。映画の中核を担うバトルシーンの臨場感や、コールをはじめとしたキャラクターたちのかっこ良さをとことん引き出す自信に満ちたショット。さらにマッコイド監督は「信じられる作品をつくりたい」という信念のもとで、観客と映画の世界をつなぐために視覚効果に依存しないリアルな描写を重視したという。多くのスタッフの意見を積極的に受け入れながら、広大な砂漠の景色や火や氷の動きにもこだわり抜き、ゲーム特有のファンタジー感を残しながらも現実世界に限りなく近い、唯一無二の世界観を構築した。
また、プロデューサーにはジェームズ・ワンが名を連ねている。2004年に世界を驚がくさせた『ソウ』で一躍注目を浴び、その後はホラー映画「死霊館」シリーズや、ハリウッド随一のメガヒットシリーズ「ワイルド・スピード」にも参加。監督を務めた『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)は、シリーズをさらにスケールアップさせ、全世界興収歴代9位に入る驚異的なヒットを記録。さらに2018年にはDCエクステンデッド・ユニバース作品『アクアマン』を監督して、その爽快なおもしろさで観客を熱狂させた。あらゆるジャンルの魅力を最大限に引きだす、現代映画界トップクラスのクリエイティビティは、多くの映画ファンから絶大な信頼を寄せられている。
そんなワンは、本作を手掛けるにあたって「現在の映画制作技術を用いて新しいかたちの映画をつくること」を目指したと明かしている。共同プロデューサーのトッド・ガーナーと綿密に話し合った末にワンが生みだしたのは、原作ゲームの歴史を尊重した容赦ない暴力描写や、手に汗握る格闘シーンを際立たせながら、「誰もが没入できる壮大なストーリー」。世界的ヒットメイカーが注ぎ込んだそのビジョンが、本作を一級品のエンタテインメントに仕立てあげたと言って過言ないだろう。