人間味ありすぎ!トムヒ演じるマーベルきっての“愛されキャラ”ロキの活躍を振り返る

コラム

人間味ありすぎ!トムヒ演じるマーベルきっての“愛されキャラ”ロキの活躍を振り返る

数え切れないほど多くの個性豊かなキャラクターが登場するマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の中でも、麗しいルックスとミステリアスな存在感、チャーミングな振る舞いなど多くの魅力を持ち、憎みきれない悪役として絶大な人気を誇っているのがトム・ヒドルストン演じるロキだ。

ロキは、アベンジャーズのメンバーである雷神ソーとアスガルドでともに育った義理の弟だが、自らの出自を知り、コンプレックスを抱くようになってしまう。そして生来のいたずら心が悪へと転じ、人を欺く能力を使って地球征服やアスガルドの王座をねらうようになるという、なんとも人間味のある(神だが)めんどくさいキャラクターだ。

トム・ヒドルストンの麗しいルックスもキャラクターにハマっている(『マイティ・ソー』)
トム・ヒドルストンの麗しいルックスもキャラクターにハマっている(『マイティ・ソー』)[c]2021 Marvel

“宇宙一の裏切り王子”なんて不名誉なキャッチコピーがつけられてしまうほど、息を吐くように嘘をつき周囲を困惑させてきたロキ。そんな彼にスポットを当てたドラマ「ロキ」が6月9日よりDisney+(ディズニープラス)にて配信されている。本ドラマでは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)でアイアンマンたちが過去を訪れた際のトラブルに乗じ、どこかへ消してしまったロキのその後が語られるので、ここで改めてロキのこれまでの歩みを振り返っていきたい!

王になるため、四方八方を騙しまくる!『マイティ・ソー』(11)

『マイティ・ソー』では血も涙もない裏切りの連続を見せているロキ
『マイティ・ソー』では血も涙もない裏切りの連続を見せているロキ[c]2021 Marvel

ロキのMCU初登場となった記念すべき作品が『マイティ・ソー』だ。頭に血が上りやすい性格が災いし、父オーディンに力を奪われたうえ、地球に追放されたソーの成長が描かれる本作。その裏でロキは物語を動かす八面六臂の大活躍を見せた。

小さい頃から父に義兄ソーと競わされながら育てられたロキは、ソーにいつしか嫉妬心を覚え、あらゆる手を使ってソーの王位継承を阻み、奪おうと計略。長年アスガルドと敵対関係にあった宿敵ヨトゥンヘイムの氷の巨人に密約を持ちかけて戴冠式を襲わせ、かと思えばアスガルドの民からの人気取りのために氷の巨人を裏切って彼らを殲滅したりと、分別のなさをこれでもかというほど発揮していく。

ロキの予想外の出自も明かされていく(『マイティ・ソー』)
ロキの予想外の出自も明かされていく(『マイティ・ソー』)[c]2021 Marvel

さらにヨトゥンヘイムの長であるラウフェイが、実の父であることが明かされ激昂したかと思えば、当のラウフェイをアスガルドに迎え入れて、オーディンを襲わせた隙に抹殺。その一部始終を母に目撃させて、地位を確かなものにしようとするなど、血も涙もない裏切りに次ぐ裏切りで物語をかき乱していく。しかしさすがにやりすぎちゃったために、ソーに悪事を暴露&鉄槌を食らわされると、最後は差し伸べられた父の手をも振り払い、アスガルドを離れ宇宙の彼方に消えていくという面倒くささを見せつけた。


残念なところもなんともかわいい!『アベンジャーズ』(12)

冒頭からホークアイを洗脳するなど、手強い能力でアベンジャーズたちを苦しめた(『アベンジャーズ』)
冒頭からホークアイを洗脳するなど、手強い能力でアベンジャーズたちを苦しめた(『アベンジャーズ』)[c]2021 Marvel

アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルク、ブラック・ウィドウ、ホークアイが初めて顔をそろえた『アベンジャーズ』では、ソーへの復讐を誓い、地球の征服を企む、アベンジャーズの敵として再登場したロキ。物語の冒頭ではホークアイを洗脳し、自らアベンジャーズに捕まっては内部分裂を誘うなど、ご自慢の幻術や話術を巧みに操りヒーローたちを翻弄した。

しかし、ブラック・ウィドウの尋問に感情的になって計画をポロリと口走ったり、さらに異星人兵チタウリの大軍を率いたNY決戦では、ホークアイが放った矢を余裕綽々でキャッチするもその矢が爆発することまでは予想できずに吹っ飛ばされたり。前作でも垣間見えたお調子者で残念な一面が加速。

お調子者で抜けたところもある面も露呈した『アベンジャーズ』
お調子者で抜けたところもある面も露呈した『アベンジャーズ』[c]2021 Marvel

最後には、襲いかかってきたハルクを言葉で煽りまくるもその腕力の前にあっけなく叩き伏せられてしまうなど、トリックスターとしてこれ以上ないようなコミカルなやられざまで、存在感をアピールした。

家族想いな一面がチラリ…『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(13)

宇宙の秩序を守るため、地球を含む9つの世界を守ろうとソーが奮闘するなか、アスガルドへの復讐を誓う古代の軍ダークエルフが復活。ソーは、この窮地にロキと共闘することになり…というまさかの物語が語られる『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』。

家族想いという新たな一面が垣間みえた『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
家族想いという新たな一面が垣間みえた『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』[c]2021 Marvel

地下牢に収監されても『アベンジャーズ』での悪行を反省する素振りを一切見せずに王位を諦めなかったり、キャプテン・アメリカに化けて無駄口を叩いたりと本作でも相変わらずのロキ。しかし、母フリッガを慕っている様子も見せ、彼女が命を落としたことを知ると大荒れ。共闘を持ちかけてきたソーに、幻術で平静を装っていることを即座に見破られるなど、母の死に動揺を隠せない家族思いな顔が見え隠れする。

そんなロキは、ソーと共にダークエルフたちに立ち向かうと、窮地の兄のため、強敵アルグリムと刺し違え、最期はソーに「すまない…」と謝罪しながら力尽きることに。しかし死は偽装で、映画ラストにはオーディンに化け、ソーの王位継承辞退を受け入れてほくそ笑むという、“らしい”振る舞いで観客を翻弄した。

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