映画を応用して完全犯罪!?中国で話題のサスペンス映画『共謀家族』日本公開が決定
2020年に中国で年間興収トップ10入りの大ヒットサスペンス『共謀家族』の日本公開が決定。あわせて本作の日本版キービジュアルが解禁された。
本作は、2013年にインドのマヤーラム語で公開された『Drishyam』、2年後のヒンディー語リメイク『ビジョン』(15)を再びリメイクしたもので、韓国の富川国際ファンタステック映画祭では観客賞を受賞した作品。犯罪映画のトリックを知り尽くした男と、犯罪事件を知り尽くした警察局長が繰り広げる頭脳戦を描く。監督は、長編初監督にして卓越した心理描写とストーリーテリングで高評価を受けたマ レーシア出身のサム・クァー。主演は、本作の演技で2020東京・中国映画週間 第5回で金鶴賞、最優秀主演男優賞を受賞し、日本でも公開される『唐人街探偵 東京MISSION』(7月9日公開)に出演のシャオ・ヤン。また、警察局長役で『ラストエンペラー』(88)の女優ジョアン・チェンが出演している。
舞台は東南アジア、タイ。幼少期に中国から移住してきたリー・ウェイジエ(ヤン)は.、小さな会社を経営しながら、妻のアユー(タン・ジュオ)、高校生の娘ピンピン、幼い娘アンアンの4人で幸せに暮らしていた。しかしある日、娘のピンピンが不良高校生のスーチャットに睡眠薬を飲まされて暴行を受けてしまう。動画をネットに上げると脅されたピンピンはスーチャットからスマホを奪おうと揉み合いになり、事故で彼を殺害。『ショーシャンクの空に』(95)が大好きで、暇さえあれば事務所で映画ばかり観ている映画マニアのリーは、アリバイ作りに着手するのだった。
解禁されたキービジュアルにはどこか後ろめたい顔で並ぶ4人家族の姿が切り取られており、シリアスな空気感が伝わってくる。
また、犯罪映画の仕掛けからトリックを考える設定や、事情聴取に備えて妻子に想定尋問を繰り返すなど『パラサイト 半地下の家族』(20)を彷彿とさせる家族での「共謀」作戦は映画ファン必見。ぜひ劇場で彼らの作戦の行方を目撃したい。
文/鈴木レイヤ