細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』が公式選出でカンヌ国際映画祭に!ワールド・プレミアも開催
日本のみならず世界中の観客を魅了し続けてきたアニメーション映画監督である細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』(7月16日公開)。ほどなく公開される同作が、第74回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プルミエール」部門に選出され、日本公開前夜にはワールド・プレミアが開催されることもわかった。
本作は、母親の死により心に大きな傷を抱えた主人公が、“もうひとつの現実”と呼ばれる50億人が集うインターネット上の仮想世界“U(ユー)”で大切な存在を見つけ、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩いていこうとする勇気と希望の物語。ミュージシャンである中村佳穂が主人公すず&ベルの二役を務め、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りらが同級生役、そして森山良子、清水ミチコ、岩崎良美、中尾幸世、坂本冬美がすずを見守る合唱隊メンバー役を演じるほか、自然豊かな高知の田舎町ですずと2人暮らしをしている父親役に役所広司が扮する。メインテーマを手掛けたのはロックバンドKing Gnuの常田大希が率いる最強クリエイター集団millennium parade。
7月6日から開催されるカンヌ国際映画祭の「カンヌ・プルミエール」は今年新設された部門で、これまでの作品が高く評価されている監督の新作が集まる。もともと1960年に本映画祭からアニメーション部門を独立させる形でアヌシー国際アニメーション映画祭が創設され、“カンヌは実写、アニメーションはアヌシー”という暗黙のルールがあるなかでの選出であり、同部門では本作が日本映画として唯一の参加というダブルの快挙となった。また細田監督以外にもオリバー・ストーン監督、ホン・サンス監督、初監督作を手掛けたシャルロット・ゲンズブールなど錚々たるメンバーが顔をそろえている。
前作『未来のミライ』(18)が「監督週間」として上映。今回、初のオフィシャル・セレクション(公式選出)での参加を果たした細田監督は、「前作に続いて選ばれたことをとても光栄に思います。アニメーション映画がカンヌ国際映画祭に選ばれること自体が極めて稀なことであり、今回の選出が、これから変化していく新しい映画の価値を観客に指し示す兆しと思います」とコメントしている。
また7月15日(フランス時間)には本作のワールド・プレミアが行われる。細田監督も出席予定となっているので、カンヌの盛り上がりに注目したい。