ロバート・ダウニー・Jr.が“複数の脇役”を演じる?A24×HBOのパク・チャヌク監督ドラマシリーズに出演
Indiewire誌などが報じた記事によると、A24とHBOが製作するドラマシリーズ「The Sympathizer」に、ロバート・ダウニー・Jr.が製作総指揮の1人として参加し、劇中で複数の脇役を演じるという。今作では、『オールドボーイ』(03)などで知られる韓国の映画監督パク・チャヌクがショーランナーと監督を務めることが既に発表されていた。
このドラマシリーズは、ベトナム系米国人作家のヴィエト・タン・グエンのピューリッツァー賞受賞小説「シンパサイザー」(早川書房刊)のドラマ化で、南ベトナムの将校がアメリカに亡命しスパイとなるサスペンス。主役を含むキャスティングは現在進行中。ダウニー・Jr.は製作総指揮のほか、オレンジ・カウンティ選出下院議員、CIAエージェント、ハリウッドの映画監督など、アメリカの様々な業界を代表する敵役として、複数の脇役を演じるという。
マーベル・シネマティック・ユニバースで長い間アイアンマンを演じた後のダウニーJr.の次回作に注目が集まるなか、彼が選んだプロジェクトはA24とパク・チャヌクによるドラマシリーズだった。異なる役柄で複数回登場する敵役というのも、連続ドラマシリーズならではの新しい出演形態といえる。このドラマシリーズは、ダウニーJr.と妻のスーザンによる製作会社「チーム・ダウニー」がプロデュースする。チーム・ダウニーとHBOは、ドラマシリーズ「ペリー・メイスン」でも組んでおり、複数年の共同製作契約を結んでいる。大恐慌時代のロサンゼルスを舞台に弁護士メイスン役を演じたマシュー・リスは、今週発表された第73回エミー賞でドラマ部門主演男優賞にノミネートされている。パク・チャヌクは、ポン・ジュノ監督の『スノーピアサー』(13)の英語リメイクドラマシリーズ「スノーピアサー」の製作総指揮を務め、映画監督としても『お嬢さん』(16)以来の新作『Decision to Leave(英題)』(21)の公開を控えている。
文/平井伊都子