『ひるなかの流星』の永野芽郁と山本舞香、感極まった共演シーンを告白

インタビュー

『ひるなかの流星』の永野芽郁と山本舞香、感極まった共演シーンを告白

やまもり三香の同名人気少女コミックを実写映画化した青春ラブストーリー『ひるなかの流星』(公開中)で共演した永野芽郁と山本舞香。2人が演じたのは、取っくみあいのケンカを経てやがて真の友情で結ばれていく女子高生だが、実際の永野たちも本作での共演を経て意気投合したようだ。

元々、共に雑誌「ニコラ」のモデル出身で面識はあった2人。永野は山本について「大好きなんです」と言うと、山本も「知ってる(笑)。いまでも1週間に2、3回はLINEをしてくるんです。写真や動画を送り合ったりしています」とうれしそうに笑う。

『ひるなかの流星』は、生徒と教師、クラスメイトの三角関係を描く青春ラブストーリー。田舎から上京してきた主人公・与謝野すずめを永野芽郁が、すずめが恋に落ちる担任教師・獅子尾を三浦翔平が、すずめに想いを寄せるクラスメイト・馬村大輝を白濱亜嵐(EXILE/GENERATIONS from EXILE TRIBE)が、馬村を好きな友人・猫田ゆゆかを山本が演じる。

永野たちが仲良くなったきっかけは、思い切りケンカをするシーンがあったからだ。永野は「筋肉痛がすごくて。次の日、階段が降りられなかった。あの時は2人して本気でぶつかり合ったので、それが次の日、体に出た感じです」と苦笑い。

山本も「一日中あのシーンを撮っていましたから。でも、その日にいろいろと話せたんですよ」と振り返った。

永野は「それまでは壁を作っていたので。私は人に対してすぐにはオープンにできないタイプなんです。でも、ケンカをしてどんどん壁を壊していったという感じでした」と告白。

2人が共演していちばん心に残っているシーンは、実家に帰ってしまったすずめをゆゆかが訪ね、すずめの部屋でいろいろと語り合うシーンだそう。永野はそこで感極まってしまったと言う。「少しずつ自分たちで気持ちを合わせていった後だったから、気づいたら涙が止まらなくなってしまい、堪えるのに必死でした。泣くシーンではないのに、お互いの気持ちが真っ直ぐにぶつかり合いすぎて。ああ、お芝居ってこういうことなんだと気付かされたシーンでした」。

山本も同じように心を揺さぶられたようだ。「確かにいちばん印象が強いシーンですね。私にカメラが向いてる時も芽郁がどんどんウルウルしてきて『あ!ちょっと待って。舞香じゃなくて芽郁を撮って』と思ったくらい。感情がお互いに溢れ出していました」。

本作で映画初主演となった永野。山本は永野の座長ぶりを心から称える。「ずっとニコニコして笑っているんです。座長としての意識がすごく高くて。自分も集中するけど、周りのこともちゃんと見ているんです」。

永野は「何を言ってるんですか?全然です」と慌てながらはにかむ。永野が完成披露試写会の舞台挨拶で涙を流したのも印象深かった。「いろんな面できつい部分があったので、ようやくそれが自分のもとから少しずつ離れてくれると思った時、寂しい部分もあったけど、ちょっとした安心感も出たんです」。

山本は「全力でやりきっていたから」と永野をねぎらう。「どんなに辛くても苦くても、芽郁は寝たり食べたりしたらすぐに元気になるというか、気持ちの切り替えがすごいんです。だから現場で悲しい顔は絶対に見せません。だから舞台挨拶では、こっちももらい泣きしそうになりました」。

永野は「自分の代表作になるような作品にみなさんがしてくださったんです。スタッフさんも共演者のみなさんも、1人でも欠けていたら私は家に帰っていたと思います(笑)」と激白。山本も「それくらいの勢いで大変だったんです」とうなずく。「プレッシャーもあったし、台詞の量もカット割りもすごく多い現場だったから。でも芽郁は初主演映画で他の人にも気を遣わないといけなかったし。だから私は芽郁に『思ったことは何でも言ってね』と言っていて、実際撮影が終わった後で電話をしたり、ホテルでも私の部屋でずっと話したりしていました」。

永野は「この作品、ゆゆかちゃんが舞香ちゃんじゃなければダメでした。本当にそう思います」と断言すると、山本は「やめてよ」と照れ笑いする。2人の気のおけないやり取りは、まさに劇中のすずめとゆゆかのようだった。【取材・文/山崎伸子】

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