柳楽優弥、三浦春馬は「すごくタフ」黒崎監督は「なんでここに春馬くんがいないんだろう。悔しすぎる」と本音告白|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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イベント 2021/8/6 20:31

柳楽優弥、三浦春馬は「すごくタフ」黒崎監督は「なんでここに春馬くんがいないんだろう。悔しすぎる」と本音告白

『映画 太陽の子』の初日舞台挨拶が8月6日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、柳楽優弥、有村架純、黒崎博監督が登壇。柳楽と有村が、昨年7月に亡くなった三浦春馬との共演を振り返ると共に、黒崎監督が「こうしてここに立って。正直に申しますと“足りないじゃないか”と思います。なんでここに春馬くんがいないんだろうと。悔しすぎるという想いもある」と素直な胸の内を明かした。

本作は日本の原爆開発を背景に、時代に翻弄されながらも全力で駆け抜けた若者たちの姿を描く青春グラフィティ。若き科学者の石村修役を柳楽が演じ、2人の幼なじみで、戦後の未来を見据えて力強く日々を生きている朝倉世津役を有村、修の弟で父親の意思を継ぎ軍人となった裕之役を三浦が熱演している。監督、脚本は「青天を衝け」など多くの話題作を手掛ける黒崎が務めた。

平和への想いを語った柳楽優弥
平和への想いを語った柳楽優弥

柳楽は「たくさん思い出がある」と切りだし、「3人で、監督たちとも食事に行ったり。撮影をしていない時も、距離感が役柄に似ているような感じでした」と2年前の撮影について述懐。「僕と春馬くんが、川沿いを走るシーンがあって。春馬くんの体力がすごくタフで。なかなか追いつけなかったというのが、キャラクターとリンクして。すごく好きなシーンです」と三浦の体力に驚いたという。黒崎監督も「春馬くんは、体力が無限にあるのかなというくらい。どんどんエネルギーで走っていた」と目尻を下げ、「地元のすぐ近くの喫茶店の方が、かき氷を食べていきなさいと声をかけてくれた」と懐かしんでいた。

三浦春馬の言葉を明かした、有村架純
三浦春馬の言葉を明かした、有村架純

「とても温かい方たちばかり。穏やかな雰囲気のなか、撮影が進んでいった」と回想した有村は、「柳楽さんは、とても周りを巻き込む力が強い方だなと思った。自ら能動的に動いていくというよりも、そこにいるだけで周りがどんどん引っ張られていくよう。空気が変わるってこういうことなんだなと思いました。春馬さんは、いろいろな空気をすべて調合して、また新しいものを作ってくれるという雰囲気を感じて。きっと春馬さんが行くところはどこでも、みんなが気持ちよく、場が流れていくというか。そういう空気を作れる役者さんなんだなと感じました」と2人への絶大な信頼を明かした。

正直な胸の内を吐露した黒崎博監督
正直な胸の内を吐露した黒崎博監督

最後の挨拶では黒崎監督が「なんでここに春馬くんがいないんだろうと。悔しすぎるという想いもある。このことを僕たちが、コメントするのはとても難しくて」と悩みつつも、「でも今日はそれをお伝えしたいなと思う」と意を決して告白。「すごく悔しい気持ちもある。ただ観ていただいた皆さんに感じていただけたらうれしいのは、スクリーンのなかに一緒に走り切ったその姿は、完全に残っている。いまこうして話していても、リアルタイムにお互いを感じながら話をすることができるのは、すごく幸せなだなと思っている。とにかく、柳楽くん、有村さん、春馬くん、そのほかの方々もみんなで言いたかったのは、“どんな難しい状況でも、生きて生きて、生き抜くしかない”ということ。そのストレートなメッセージは、少しでも皆さんに届くとうれしい」と語った。


有村も「この作品においては、たくさん伝えたいメッセージがある」と続き、「戦時下を生きた若者たちが、未来をつくるために懸命に生き抜いていく青春の話でもある。その未来というものが、いまは先行きが不透明で。なかなか考えることも疲弊してしまう状況ですが、そこで考えることを諦めてしまうのは心苦しい。春馬さんもよくおっしゃっていた、『自分たちの仕事、役目は想像力を届けることだ』ということを、改めて皆さんと一緒に考えていけたらうれしい」と心を込めた。

「この映画があるということは、とても大事だと感じている」と本作の尊さを口にした柳楽は、「今日、広島で行われた式典で、小学生のスピーチがとても印象に残った。『本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと』ということをおっしゃっていた。それは人に対しても、歴史に対しても、“忘れていく”ということが一番怖いなと感じた。このように映画を通して皆さんに伝えられることは、改めて平和への第一歩になるのかなと感じました」と語り、会場から大きな拍手を浴びていた。

取材・文/成田おり枝

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