目撃すると病気になる?謎だらけの雪男・イエティ【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が現在公開中だ。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第49回:謎だらけの雪男・イエティ
今回紹介するイエティは、ヒマラヤ山脈の雪深い場所に現れるとされる伝説の生物で、俗にいう“雪男”の一種。19世紀ごろからその存在が広く知られるようになり、その正体はヒグマと見間違えたものという現実的な説から、巨大な類人猿であるという説まで様々。毛むくじゃらの見た目をしており、目撃すると病気になるという伝承も。これまでも様々な物語に取り上げられており、近年では『スモールフット』(18)や『スノーベイビー』(19)など子ども向けアニメーション映画でも描かれるように。
本作では、日本の妖怪たちだけでなく世界中のモンスターたちも一堂に会した世界妖怪会議<ヤミット>のシーンでのみ登場する。議場の最前列にゆったりと座り、天狗の演説を時折相槌を打ちながらのんびりと聞いている姿が確認できる。雪のように白く長い毛に覆われた大きな体と、シワの多い猿のような顔立ち。謎多き未確認生物とは思えないほど堂々とした雰囲気で、議場のなかでもひときわ目立っている。
日本の妖怪たちから海外のモンスターまで大集合の『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、まさに魑魅魍魎のオリンピック。気になった妖怪やモンスターを見つけ、本作をより深く楽しんでみては?
文/久保田 和馬