松坂桃李、『孤狼の血』役所広司からの“継承”に「足がガクガクした」前作超えのエンジンを告白!
白石和彌監督作『孤狼の血』(18)の続編となる『孤狼の血 LEVEL2』の公開記念舞台挨拶が8月21日に丸の内TOEIで開催され、松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督が登壇。役所広司から主演を引き継いだ松坂が、「前作は(役所演じる)大上さんにくっついて、おんぶに抱っこ状態だった。今度は自分が役所さん、大上さんがやっていた立ち位置に立つのかと思うと足がガクガクした」と告白。不安を乗り越えるエンジンとなったものを明かした。
前作『孤狼の血』の3年後を舞台とし、原作シリーズでは描かれていないオリジナルストーリーが展開する本作。伝説の刑事、大上(役所広司)の“血”を受け継いだ若き刑事の日岡(松坂)が、暴力団組織とつながりを持ちながら広島の治安を守ろうとする姿を描く。
司会から「続編の製作が決定し、楽しみと不安、どちらが大きかった?」と聞かれた松坂は、「圧倒的に不安でした」とコメント。「“僕が役所さんがやっていた立ち位置をやるということか”と思いを少しずつ積み重ねていくと、どんどん緊張感や不安が高まってきて。足がガクガクした」とプレッシャーを感じて足が震えたという。
劇中では、前作の優等生キャラからワイルドに変貌を遂げた日岡を目にすることができるが、松坂は「“狼に育てられた犬”みたいな感じでいこうと。そこから少しずつ構築して、現場に入りました」と役作りを回想しつつ、「初日から思ったのは、僕が大上さんの立ち位置をやるとか、そういう話しではないということ。ここにいるキャストの方を含めて、強烈な方たちが日岡の前にバーッと嵐のように入ってくるので、そんなことも言っていられない。この嵐に巻き込まれて、これだけの心強いキャスト、スタッフの人たちと一緒にパート1を超えていけるんだなと思いました」と熱量の高いキャスト、スタッフ陣と過ごす時間が大きな力になったという。
「鑑賞後にはテンションが上がる!」と評判の映画にちなみ、ステージでは「最近テンションが上がった出来事」を明かすことになった。松坂は「『ONE PIECE』の尾田栄一郎さんからサインをいただきました」とうれしそうにニッコリ。「以前やっていたドラマで共演した井浦新さんが、尾田栄一郎さんと知り合いらしくて。現場で『桃李くん、「ONE PIECE」好きなんだっけ?何の話が好きなの?』という話をしていた。僕も『好きです。ジンベエが好きで』とお話しして…」と現場での会話を振り返り、「後日、『桃李くん、ちょっと渡したいものがある』と言いながら、額縁に入ったジンベエのキャラクターの絵が描いてある『ONE PIECE』の色紙をプレゼントしてくれた。めちゃくちゃテンションが上がった!」と井浦からうれしいプレゼントがあったという。「玄関に飾ってあります」と笑顔で語り、会場を盛り上げていた。
日岡の前に立ちはだかる最悪の敵、上林を演じた鈴木は「いろいろあるんだけど、マニアックすぎるんだよなあ…」と苦笑いを浮かべながら、「最近、クフ王の“太陽の船”が発掘された。それが新しくできたカイロの博物館に移送された。運ぶための専用のコンテナが作られて、コンテナの表に光る“太陽の船”が描かれている。暗闇のなかを光る“太陽の船”がバーッと…」と歴史好きの一面を見せながら熱弁し、周囲を笑わせていた。
取材・文/成田 おり枝