運命に立ち向かう“父と娘”を描く『鹿の王 ユナと約束の旅』公開延期が決定
2015年に本屋大賞を受賞した、上橋菜穂子の小説「鹿の王」をアニメーション映画化した『鹿の王 ユナと約束の旅』。9月10日(金)より公開を予定していた本作が、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて公開延期されることが決定。製作委員会と配給の東宝株式会社が連名で「作品の公開を楽しみにお待ち頂いていた皆様には誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」とコメントを発表した。
『もののけ姫』(97)をはじめとするスタジオジブリ作品や『君の名は。』(16)に携わってきたアニメーターの安藤雅司と、『千と千尋の神隠し』(01)の監督助手だった宮地昌幸が共同監督を務め、「攻殻機動隊」シリーズのProduction I.Gが制作を担当するなど、日本のアニメーション界最高峰のスタッフ陣が集結した本作。巨大な帝国によって支配され謎の病が侵食する世界を舞台に、過酷な運命に立ち向かいながら旅を続ける、血のつながらない“父と娘”の姿を描きだしてく。
すべてを失い囚われの身となっていた寡黙な戦士ヴァンは、ある日、混乱に乗じて脱獄に成功。自分と同じように家族を亡くした少女ユナと出会い、徐々に生きる目的を取り戻していく。そんななか、ツオル帝国では謎の病<黒狼熱(ミッツァル)>が猛威をふるい、ツオルの支配下にあるアカファ王国ではウイルスを体内に宿した山犬たちを利用した反乱が計画されていた。
抗体を持つことで陰謀に巻き込まれてしまうヴァンとユナ。山犬たちに連れ去られたユナを助けだすため、そして運命を変えるため、ヴァンはミッツァルの治療法を探す天才医師と、アカファから送り込まれた跡追い狩人と共に、旅に出ることに。
今後の公開予定については、決定次第速やかに東宝のホームページにて発表される予定。すでに販売されている前売券は延期後も使用できるとのこと。また、現在実施中のムビチケ前売券(オンライン)購入者限定キャンペーンは一旦中断となるが、新たな公開日が決まり次第再開予定とのことで、続報を待ちたい。
文/久保田 和馬