伊藤健太郎『冬薔薇(ふゆそうび)』で2年ぶり映画出演!阪本順治監督が伊藤をイメージして脚本執筆
阪本順治監督のオリジナル脚本で描かれる映画『冬薔薇(ふゆそうび)』が、2年ぶりの映画出演となる伊藤健太郎の主演で2022年6月に公開されることが決定。あわせて、監督と伊藤からのコメントが到着した。
物語の舞台は、ある港町。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳は、“ロクデナシ”という言葉がよく似合う中途半端な男。両親は埋立て用の土砂をガット船と呼ばれる船で運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ませながらもなんとか日々をやり過ごしていた。淳は両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らない人物のものだった。
主人公の淳を伊藤が演じ人間の業を儚く紡ぐ本作は、阪本監督が伊藤をイメージして当て書きした意欲作。監督は脚本執筆前、伊藤に会った際に「伊藤健太郎は、笑顔を絶やさない賑やかなやつだが、それはもしかしたら虚像かもしれず、実像は、心に捻れをかかえ、戸惑いのまま生きている青年」という感想を持ったそう。「その性質を、脚本に生かそうと想った」とし、さらに「彼はいま、撮影現場で、俳優としてだけでなく、余力あれば、スタッフとしても働いてくれている」と伊藤の様子を明かしている。
伊藤は「監督に話した事が本に反映されている部分もあり、読んでいる時点で喜怒哀楽いろんな感情が僕自身の中に巻き起こりました」とコメント。「スクリーンで芝居が出来ること、カメラの前に立てる事に感謝しかありません」と語っている。
伊藤のほか、後日発表予定の出演者には、日本を代表する顔ぶれが名を連ねているという本作。伊藤が「観てくださる方々に何かしら受け取って頂けるような素敵な映画に必ずなります」と胸を張る自信作の続報に期待したい。