人気急上昇の女優・マイコが告白した意外な“挫折”
小池徹平主演作『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(11月21日公開)で、恋に盲目な“不思議ちゃん”OL、中西さん役を演じているマイコにインタビュー。女優としてのキャリアが順風満帆な彼女が、自らの挫折体験を交えて作品の見どころを語ってくれた。
中西さんが恋するのは、小池徹平扮する主人公・マ男も憧れる、イケメンで仕事ができて人格者でもある藤田さん(田辺誠一)。中西さんは仕事もそっちのけで、猛アタックをかけていく。
そんな“大迷惑”な中西さんとマイコの共通点とは? 「ふたりとも不器用なタイプってところですね。中西さんは藤田さんしか見えないって感じですが、私もひとつのことをやるとそれ以外は見えなくなるタイプ。例えば映画の仕事に入るといっぱいいっぱいで余裕がなくなります(苦笑)」。
本作で共感したのは、マ男の成長ぶりだったと言う。「マ男さんが頑張っていく姿を見て背中を押されたし、前を向く勇気をもらえたというか、とても共感しました。私もちょっとうまくいかない時期があって……。その時はすごく悩みました」。
その悩みとはどういうものだったのか。「私は以前バレリーナを目指してたんです。挫折というか、自分が弱かっただけなんですが、その夢を諦めてしまった時は本当に苦しくて。何をやっていいかも分からなくて、もどかしいなと思っていたんです。だからマ男さんの変わりたいという思いにはすごく共感できました」。
今のマイコは、新たに女優としての道を進み、右肩上がりの活躍ぶりだ。本作の後も『スノープリンス 禁じられた恋のメロディ』(12月12日公開)など話題作への出演が相次ぐが、彼女自身は「やっとスタートラインに立てた感じです」と語る。
映画デビュー作『山のあなた 徳市の恋』( 08 )での好演も記憶に新しいが、その時共演した草なぎ剛から言われた言葉は、今も大事にしていると言う。「私は映画初出演でしたが、草なぎさんが『僕も毎回初めてのつもりでやってます』と言ってくださったのがすごく印象的で。ベテランの方でもそういう思いで臨んでらっしゃるんだと思って、リラックスできた覚えがあります。だから私も常に初めてのつもりでやるようにしてますね」。
笑顔も口調もソフトな印象を受けるマイコだが、『ブラック会社〜』での中西さんは、恋に爆走し破綻している強烈キャラで、そのギャップが面白い。マイコがまた違った一面を見せてくれるので、ぜひ小池徹平ら共演陣とのアンサンブル演技を楽しんで。【Movie Walker/山崎伸子】