Koki,難役を演じた『牛首村』完成にウルウル「感動しました」清水崇監督は「皆さん驚くはず」と女優力を絶賛
「撮影が楽しかった」と声をそろえた若手キャスト陣だが、清水監督は「出ていただいた俳優さんに、この作品に関わってよかったと思ってもらえる作品に仕上げる責任があると思っています」とコメント。「Koki,さんは初めてでありながら主演で、一人二役でもあってすごく難しい役どころ。監督としてもどのように接して、どのように(表現を)出してもらえばいいか、プレッシャーがあった」と打ち明けた。
本作のキャスティングを決めるうえでは、「Koki,さんのお芝居を見たことがなかったので、不安はありました」と正直に話した清水監督。「でもお会いしたところ、真面目でストイックな感じが見えた。この人とやるのはおもしろいかもしれないと思った。自分にとってもお芝居に慣れている方とやるよりも、挑戦ができるかもしれないと思った」とチャレンジ精神がみなぎってきたそうで、「Koki,がやった役は、一生かけても出くわさないような大変な役。しかも初主演でそれをやる。でも見事に演じてくれた。観ていただければわかる」とKoki,の演技を称えていた。
本作を通して演じる楽しさを知り、貴重な経験を積むことができたというKoki,は、「とにかく集中して役に入り込むように努力していました。奏音であっても、詩音であっても、どういう経験をしてきたのか、ストーリーのバックグラウンドも想像しながら感情を作りました」と役作りを述懐。完成作の試写会では、恐怖のあまり「思わず声が出そうになった」と微笑むひと幕も。「姉と観たんですが、隣で姉も声を上げていた。台本を読んで展開がわかっていてもびっくりしたり、ドキドキしてしまう感覚があった。姉は『頑張ったね』と言ってくれました」とうれしそうに話していた。
最後に清水監督は、Koki,との出会いを喜び「Koki,というまだ得体の知れない逸材を与えられ、動くお芝居をするKoki,さんを皆さんにお届けできる作品に挑戦できた。観ていただいたら、皆さん驚かれると思う。そういったものに仕上げられた自負があります。だんだん新鮮なことがなくなっていく監督人生のなかで、初めて取り組む女優さんの姿勢を見られたこと、そこに一緒にいられたことは僕にとっても財産になった」と力強く語っていた。
取材・文/成田おり枝
※Koki,の「o」はマクロン付きの「o」が正式表記